こちらは以前、
5月5日に清正公(覚林寺)のお祭りで買った
「鯉のぼり」です。
加藤清正がかつて建てたお寺ということで、
「勝守り」などと並んで、
これもお守りグッズとして売られています。
今年は残念ながら、縁日は中止になっていましたが、
お参りだけはしてきました。
☆
そんなコロナ禍の「子供の日」でしたが、
今年は近所に飾ってある
「鯉のぼり」がやけに多かった気がします。
たぶん例年以上にお父さんが家にいる時間が、
長くなっているからでしょうね。
☆
子供のころ、家に庭がなかったこともありますが、
父親も仕事でGW中もいないことが多かったから、
大きな家の大きな鯉のぼりが
羨ましくて仕方がなかった思い出があります。
コロナのせいで、今は家族間の交流機会が増えているとすれば、
それ自体はとてもいいことなのかもしれません。
コロナが明けても、忘れずに続けてほしいですね。
☆
さて、その「鯉のぼり」ですが、
もともとは加藤清正が象徴するように
「戦場で使われた幟(のぼり)」です。
軍が行進するとき、
あるいは陣を張ったときなどに
士気高揚のため、
そもそも使われたものと思います。
戦の時代が終わり、江戸時代になると、
この幟は武士の家で、
「出世のための士気を高めるもの」として
飾られるようになったんですね。
「必勝!」とか、「頑張れ!」なんていう
エールを送る役割のグッズになったわけです。
そこで誰かが、これを「鯉」の形にしてみた。
何度も滝登りに挑戦する鯉が、
やがて成功し、出世して龍になる
……という伝承から。
これが息子たちの将来に期待する
武士の親たちにウケて、
今日まで続く「鯉のぼり」になったそうです。
なるほど、江戸時代の人々のアイデアというのは、
「後の文化を変える」という意味でも
現代人には叶わないセンスがあります。
☆
でも、最近の子供たちは、
自然の「鯉」を、あまり知らなかったり……。
せいぜい錦鯉のイメージしかないかも。
でも、川などでときどきジャンプする鯉を見ると、
「なんかアイツらスゴいな」という
妙な崇敬の気持ちを持ったりします。
そういうのもちゃんと、
子供たちには見せていかないといけないだろうな。
[効率無視の仕事術]