いってらっしゃい、エレン

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本日の発売日に、

コンビニで手に入れることができました。

こちら、漫画の『進撃の巨人』(諌山創、講談社)。

単行本の34巻。最終巻ですね。

2009年からの連載で12年です。

一時はブームになり、映画化もされ、

アニメはNHKの放送になりました。

単行本の累計売上部数は

全世界で億を超えているとのこと。

 

それだけ長い漫画にはめずらしく、

引き延ばすことなくストーリーを構想通りに網羅し、

キレイに話をまとめて完結しました。

しみじみですね……。

この漫画、そもそも読み始めたのは、

尊敬する編集者さんに

「これ面白いから読んでみて」と

言われたのがきっかけでした。

 

巨人って、野球漫画かよ……と最初は思ったのですが、

試しに読んでみれば、

お世辞にも絵が上手いとは言えないし、

人物も誰が誰だかわかりにくい。

 

おどろおどろしい内容ですが、

先が気になって読んでいくうちに、

いつのまにか10年以上が経っていたんですね。

この物語、

当初に描かれた「人を襲う巨人と戦う」という物語が、

途中で一転します。

ホラーは戦記物になり、敵と味方が入れ替わり、

馴染みのキャラが容赦なく途中退場し、

誰に肩入れしていいかもわからなくなる展開。

賛否両論はあるでしょう。

 

ただ、すごいのはやはり

1巻の最初に投げかけた謎を

12年後の最終巻になって回収するくらい

ゴールを念頭に置いて思い描いていた物語を貫き通した姿勢です。

最後にいたる伏線が、

途中にも多く散りばめられていました。

 

連載漫画なんて、

いつ打ち切られるかわからない。

人気にうまく便乗、あやかりたくもなる。

 

それでも読者から批判を浴びそうな展開を

曲げることなく押し通し、

長い長い戦いの果ての壮大なエンドを

皆でつくっていった。

漫画家の諌山先生や、講談社の姿勢には本当に敬服します。

 

全体を通せば、この漫画には

現実の世界が背負ってきた争いの構造が

凝縮されていました。

 

それでも主人公は

自分にとって最も大切な人々を守る選択を押し通し、

それを実現させる。

多くの犠牲を払いながらも、敵と味方の境界や、

運命的な世界のルールさえ変えてしまいます。

 

絶望的な終わり方でなく、

ホッとさせる終わり方をしたことが何よりでしたね。

 

[常識転換の読書術]