憧れの「勉強屋」さん

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「職業は何かと聞かれれば、勉強屋だった」

こちらは作家、立花隆さんの言葉。

4月30日に亡くなっていたことが、

本日、明らかになりました。

80歳だったそうです。

 

思えば私も、たくさんの本を読んだな……と思います。

『「知」のソフトウェア』、『脳死』

『サル学の現在』『臨死体験』などなど。

ところが書棚を見ると、

1冊も見つからない(苦笑)

 

ただ、そうした

一過性の読み物という性格こそ、

この方の特徴なのかもしれない。

私はずっとこの方の仕事スタイルに

憧れてきました。

 

編集者、作家、その形は様々あります。

それぞれ理想とするところはあるのでしょうが、

この方は自分で言っているように

その分野のことを一生懸命に勉強して

興味をもっている読者に

わかりやすく伝えることが主。

 

だから自分を「勉強屋」と呼んでいるわけですね。

 

その点で、立花さんはどの分野でも

「専門家」ということはない。

また専門家に取材をし、事実をありのままに伝える

「記者」というわけではない。

 

あくまで勉強した成果をアウトプットして読者に伝える

エンターテイナーなわけです。

ただ、その仕事があるから、

読者は「知らなかったこと」に興味を持ち、

難しい分野のことでも、

自分が使える知識に落とし込むことができます。

 

そんな活動で世に認知された大先輩がいたからこそ、

たとえば私のように

大企業の経営者をやったわけでもなく、

あるいはコンサルタントをしたわけでもない人間が

ビジネスの本を書ける。

歴史や科学の専門家でもない人間が、

その分野の本を書ける。

 

お会いしたことはなかったのですが、

私のような仕事をしている人間に

「いいよ。その調子で頑張っていいんじゃない!」

と、言い続けてくれている方のような

そんな存在だったわけです。

 

とうとうそんな大先輩も

世を去ってしまったというわけですが、

出版の仕事の多様性が失われないよう。

少しでもその功績を大きくするために

私もまだまだ頑張っていきたいな……と思います。

 

ありがとうございました!

 

[Words of Wisdom〜君はこの言葉を知っているか?]

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