老子の説く「最髙の生き方」

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「最髙の生き方とは、水のような生き方ではないか?

水は万物の成長を助け、それでいて競い合わず、

人が蔑む低い場所でも、

不満を言うことなく留まっている。

人に対しては情け深く、言葉では信義を守り、

世の中に対してはつねに平和を求め、

その行動はつねに理に適っている。

そんな『水のあり方』を模範にして、

人と競い合わないのが一番いいのだ」

 

コロナ禍のギスギスした世の中に、

この言葉はとても響きますよね。

 

今日は「敬老の日」ということで、

こちらは古代中国の思想家、老子の言葉。

紀元前6世紀くらいを生きたとされますが、

その正体はよくわかっていません。

 

「正体がわかっていない」ということは、

本当は年をとっていたかどうかもわからない

……のですが、

『史記』には孔子が、大先人である老子の教えを

受けに行った話が紹介されています。

その際、孔子は問いました。

「先生は古人の知恵をどのようにお考えですか?」

 

老子の答えはこうです。

「古からの知恵が正しいなら、

世の中はこんなに乱れていないだろ?」

そんなものを学んだからといって、

君はいい気になってはいけないよ」

 

このエピソードが本当かどうかはわかりませんが、

常識にとらわれずに

ズバッと本質を突くのが老子。

その点で儒教が

国の哲学になっている『史記』の時代でも、

老子はかの孔子ですら諌めてしまう

大賢者と考えられたわけですね。

 

本当のところ、

老子は孔子よりずっとあとの時代の人だった

……という話もあります。

 

ただ、孔子たちの教えが、

国家のリーダーたちに向けた

人間教育の教えだったのに対し、

老子は「本当の幸福とは何か」を追求する

人生哲学の教え。

 

だからこそ

「ありのままに生きよう」という現代になって

老子の教えはやっと生かせる時代に

なっているのかもしれません。

画像は講談社学術文庫版ですが、

読んでみるといいかもしれません。

最近は少し

中国古典を勉強し始めている私です。

仕事にもそれが反映できるといいですね。

 

[夏川賀央の「古典学のススメ」]