日別アーカイブ: 2021/10/11

偉大な冒険者が名誉と汚名を築き上げた日

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10月12日は世界的な記念日、

「コロンブス・デー」と呼ばれます。

かのクリストファー・コロンブスが、

アメリカ大陸に到達した日なんですね。

 

時はいまから500年以上前の、1492年のこと。

最初に上陸したのは、カリブ海の

「サン・サルバドル島」でした。

 

でも、じつはこれほど各国で、

とらえられ方の違っている日もないかもしれません。

 

アメリカやヨーロッパのように、

偉大な冒険家が夢を叶えた

「希望の日」として祝うところもあれば、

中南米のいくつかの国は、

「略奪と侵略が始まった日」として

追悼式をするところもあります。

 

「民族が立ち上がった日」とする国もあれば、

「世界が広いことを知った日」

とする国もあるそうです。

それでもコロンブスがやってきた10月12日が、

歴史を大きく変えた日ととらえていることは

共通しているようですね。

 

その評価はマチマチですが、

成功者として語られる一方で

必ずしも幸福な人生でなかったのが

コロンブスさんです。

 

彼はジェノバ生まれのイタリア人。

商人として

大西洋からアジアに出る航路を開拓したいと、

大きな夢を抱きました。

 

ただ、当時のイタリアは、

ちょうどマキャベリの生きた時代です。

国家は分裂し、決して強くありません。

 

だから彼はスペインを動かしたんです。

イザベル女王を説得して、航海に出ました。

 

そして彼はアメリカ大陸を発見し、

これを最後まで「アジア」の一部と勘違いしていたのですが、

不幸なのはそこではありません。

 

商人として活躍したかった彼がたどりついたのは、

インドでも中国でも日本でもない。

ヨーロッパから見れば未開の文明で、

交易品などたかが知れています。

 

しかもスペインの世界進出は政治的で、

キリスト教とともに国の威光を広め、

ライバル国に負けない強国になることが理想です。

 

だからコロンブスは自身の成果を認めてもらうため、

暴力でもって現地を征服し、

これを植民地にしていく道に

どんどん踏み込んでいってしまうことになりました。

 

そういうことをやっていけば、

最後にはそりゃあ批判されることになります。

結局、彼は植民地の経営に失敗、

犯罪者扱いされ、

二度と冒険には出してもらえませんでした。

貧窮と失意のうえ病気になり、

50代でその人生を終えています。

 

これが歴史を翻弄し、歴史に翻弄された人の末路なのか。

彼の人生は、

「何を成し遂げたか」ではなく、

「何のために成し遂げるか」が大切だ、

ということを教えてくれますね。

 

[仕事ができる人の歴史入門]