One Voice〜あらゆる人の声を聞く

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「世界では、今もどこかで戦争が起きています。
大切な人を失い、
生きることに絶望している人々がたくさんいます」

「その事実を自分のこととして考え、
平和について関心をもつこと。
多様性を認め、相手のことを理解しようとすること」

「一人ひとりが相手の考えに寄り添い、
思いやりの心で話し合うことができれば、
傷つき、悲しい思いをする人がいなくなるはずです」

「周りの人たちのために、
ほんの少し行動することが、
いずれ世界の平和につながるのではないでしょうか」

広島で行なわれた
原爆から80周年目の平和記念式典、
子供代表の2人による
「平和への誓い」と題したスピーチですね。

素晴らしいスピーチであり、
多くの人が絶賛する一方、
今の世の中を象徴するように批判の声もあります。
まあ分断している世の中ですからね。

スピーチした2人は、
ふだんから広島公園で、
外国人に広島のことを伝える
ボランティアをしているとのこと。

その意味では、私たち以上に
「立場や考え方の違う人」に接する機会が
多いのではないかと思います。
だから
「一人ひとりが相手の考えに寄り添い」という
考え方が出てくるのでしょう。

「違う立場の人間は最初から排除すべき」
という発想は、
最初から否定しているわけですね。

私は大学を出た当時から
出版社で働いていた人間であり、
最近言われる「オールドメディア」の人間です。

そんな私は公共機関の仕事を多くした関係で、
当時たびたび問題となっていた
同和問題のことを、厳しく教育されました。

そのとき言われたのは、
メディアの人間は「差別される側」を傷つけず、
かといって「差別している側」も不快にしない
表現や記述を心がけることです。

どちらか一方ではなく、
全方位で人を納得させる表現法を
常日頃から考えろ……ということ。

ときには右翼にもなり、
ときには左翼にもなり、
どっちも喜ばす内容を考えろ……。
「そんなのできるわけないでしょ!」
と思うのですが、
「それがプロでしょ」と言われてしまう。

素人でなく、俺たちは
マスメディアの人間なんだから。
「全方位をいつも意識しなきゃね」と、
よく言われました。

今のマスコミの人に、
どれだけその考え方が浸透しているかわかりません。
ただ、当然、ネットやSNSの発信で
意識する人はいないでしょう。
だから私は、現在でも何倍もネットよりは
オールドメディアの情報を信頼しています。
オワコンではあるかもしれませんが、
やっぱり目指すところが本来は違うわけですから。

そんなふうに「異なる立場の人に共感される表現」を
本当はもっと意識できる世の中に
なってほしいと思う。

その域に達している小学生たちが、
これから増えることを私個人は期待したいですね。

画像は広島ではなく、東京の風景です!

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