- Home
- できる人研究所, 夏川の書いてきた本, 賢者の言葉
- 自信がないからこそ「量」で勝負する

「絵は私よりも強い。
絵はその望むところを、私にやらせる」
こちらは私が2017年に出した
『時間を使う人、時間に使われる人』から、
パブロ・ピカソの言葉。
10月25日は、ピカソさんの
誕生日なのだそうですね。
生きていれば144歳。
といって91年の長い人生を生きた方でした。
「10人の成功者に学ぶ人生を変える技術」
という副題のある前掲書ですが、
その10人の1人として記述しているのが、
ピカソさんの仕事術。
それは才能がどうのこうの……では、
ありません。
ピカソさんは、生涯で6万点とか
8万点ともいわれる、
とてつもない量の作品を残している
稀有な画家です。
軽く言いましたが、8万を
91年かける365で割れば、
だいたい2・4。
つまり1日に平均して2・4作品を
完成させた計算になるわけです。
落書きならともかく、絵画ですからね。
いかにこの量が、途方もないことか。
一体どうやってピカソが、
これだけの量の作品を残すことができたのか?
その理由は
「ほとんど好きなものを感覚で描いていた」
ということがあります。
実際、ピカソのアトリエに行くと、
「書きかけの作品」が中途の状態で、
山ほど置いてあったといいます。
今日はこの作品を!
飽きたらこの作品の続きを……と、
1点1点を完成させて次へ行くのでなく、
あらゆる仕事を同時並行で進め、
気がむくまま、やりたいときにやりたい作品を
自分のペースで気まぐれで進めていたのだそうですね。
こんなことができるのも、
おそらくは若いころから、
時間があれば描くということで
誰が望みかにかかわらず、
ひたすら大量の作品を描いてきたからこそ
できることなのでしょう。
それは何となくわかる。
というのも、私はずっと長い間、
こんなふうに毎日のように
ある程度の文章を書くことを続けています。
すると上手かどうかは他人が判断することですが、
すくなくとも「このテーマについて書け」と言われたら、
だいたいのテーマですぐに文章が書けるし、
人が悩むようなレポートも、
1日もあればすぐに書けるような
特殊技術が身につくわけです。
むしろ文書が書けないと悩むほうが、
不思議に思える……(笑)
ピカソもそんな感じだったのでしょうね。
「絵を描く」ということが、歯を磨いたり、
顔を洗うことのように、
毎日の当たり前になっているから、
大量の仕事を不思議ともなんとも思わない。
営業でも、企画でも、恋愛でも、会話でも、
料理でも、スポーツでも、何でも同じかもしれない。
「できない」という方は、
ひたすら回数をこなしてみる。
自信をカバーするくらい量をこなしてしまえば、
問題なく「できる」ようにはなるということです、
実にわかりやすいですよね。




