【賢者の言葉13】最も賢明な中国王朝の皇后

毎週配信メルマガ「賢者の会」通信はこちら

「雌鶏が夜明けを告げると、家は窮乏します」

雌の鶏がでしゃばって朝一番に鳴くようなると、
その家は窮乏していくものです……。

まあ、賛否両論あるかもしれませんが、
実は中国史上でも「最も賢明」とされた
お妃さんの言葉。

昨日は現代の女性リーダーを紹介したので、
こちらもピックアップしてみました。
私が現代語訳した
超約版・貞観政要』でも、
最後のほうにその言葉を紹介しています。

皇帝・太宗の唯一の皇后、
「長孫皇后」という方の言葉です。

あまり妻の自分がでしゃばってはいけない……。
そう言いながら、
本当は案外と皇帝にも意見をしています。

それは皇帝の行いに
「不公平」が見られる……という場面においてでした。

もちろん太宗は皇帝ですから、
側室は置かれます。
でも、その側室の家族が、自分のところと比べて
見下されていたり、とか。

自分の一族だけにエコひいきが起こっている、とか。

対立が起こることは国の崩壊を招くことになりかねないと、
自分は質素な生活をしながら
恨みが起こらないように調整に努めたんですね。

とくに側室から生まれた子どもたちも、
自分の子と平等に可愛がったと言われます。
残念ながらその結果、あまり後継の実子が
ボンクラにはなってしまいましたが(苦笑)

「誰の命にも限りがあり、
それは人間の力でどうなるものでもありません。
もし神仏の力で寿命が延びるのならば、
私は何もこれまで悪いことをしていないのですから、
それで十分でしょう」

皇帝をも凌駕する気持ちの強さを持っていながら、
残念ながら体は病弱だった長孫皇后。
それでも自分のために国をあげて祈祷をするようなことは、
最後まで断りました。

享年36歳。
若くして世を去ったわけですが、
以後も太宗は、誰かを皇后に昇格することは
しなかったそうです。

優れたリーダーは、パートナー選択もやっぱり
優れているんですね。

関連記事

ページ上部へ戻る