「いじめられっ子」と「いじめっ子」、どちらと付き合うか?

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こちら22日のニュース画像ですが、
「ノーベル平和賞が140億円で売れた」
というニュース。

売ったのは、昨年のノーベル平和賞受賞者、
ドミトリー・ムラトフさん。

独立系メディア「ノーバヤ・ガゼータ」で、
ずっとプーチン大統領の政治を批判し、
報道の自由をうったえていた方です。

「侵略戦争をずっと続けている祖国を
恥ずかしく思う」ということで、
メダルを競売にかけ、
入ったお金はウクライナの子どもたちのため
ユニセフに寄付されるそうです。

何よりスゴいのは、これを公にして、
堂々と世界にアピールしながら
やってしまうことですね。

この方については
「本当は政府とくっついているんじゃないか」とか、
いろいろ言われてもいました。
でも、結局、
「ノーバヤ・ガゼータ」誌が
ほとんど廃業に追い込まれた……ということは、
ロシア政府にとってガンだったのでしょう。
いろいろ噂されたのは、あれもプロパガンダだったのかな。

その後、ムラトフさんは列車内で襲われ、
赤い絵の具をかけられたりもしましたが、
ノーベル賞をもらっても危険しかない。

その国に居続けることも、
あえて政府に逆らい続けることも
「よくやるな」と思うのですが、
意地なんですかね。
自分がその立場だったら、できるのだろうか?

「それが世界に貢献するかどうか」
ということよりも、大切なのは
「自分の中にある正義感にどこまで応えていけるか」
だと思います。
かなり武士道的ですが、そんな勇気には
素直に敬意を表したいですね。

最近、「ウクライナ疲れ」ということはよく言われます。
経済援助することでロシアとの貿易も止まり、
物価高騰に苦しんでいる各国の様子を表した言葉です。
日本でもガソリンが高くなっている現在、
「繋がりの薄いウクライナなんて」放っておけばいい
……という主張は、ときどきみられます。

なんとなくこれは、その昔の学校で、
「いじめっ子と仲良くする」か。
それとも「いじめられっ子」を
庇うかの議論に似ています。

弱い立場としては、
やっぱり「いじめられっ子」の側にいたほうが
トクに思える。
リスクを抱えながら、正義を説いたって
なんの助けにもならない……。

でも、それは本当なのか……ということなんです。
少なくとも優れた古典を紹介し続け、
正しい教えを追求した立場からすれば、
頑なに「皆が正しいと本当は思っていること」や
「誰かを犠牲にしない先」に、

皆が幸せになる道があると信じたい……。

なので、こうした勇気ある行動は、
これからも取り上げていきたいです!

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