梅雨に咲く「孤高の愛の花」

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川を見下ろす公園にひときわ目立つ、
大きな淡い紫色の丸い花。
よく見ると大きな丸い花は、
小さな花の集合体になっています。

こちら「アガパンサス」という花だそうです。

線香花火を思わせる花の形、
紫の和風な感じがする淡い色に、
菖蒲のような葉っぱ。
なんとなく東洋の花……というイメージですが、
じつは南アフリカ原産だそうです。
「アフリカの百合」という別名もあるとのこと。

この「アガパンサス」の名前、
「アガペーの花」という意味で、
ギリシャ語で「愛の花」を指すそうです。

だからプロポーズに送る花であったり、
結婚式などでも使用されるとか。
ちょうど6月に咲きますし、
華やかな見た目なので、
贈られたら嬉しい花かもしれませんね。

ただ、なぜこの花が「アガペーの花」なのか?

ギリシャの言葉というのはさすが哲学的で、
情欲的な愛を表す言葉は「エロース」です。

それに対し「アガペー」は、
もっと普遍的で広い対象に向けた「愛」
だからよく「神の愛」に対して、
使われた言葉になります。

それがどうしてこの花の名前になったといえば、
花の形。
大きな花に見える塊は、
よく見ると小さな花があっちに、こっちにと、
いろんな方向に向いて
咲いていることが見てとれます。

これが神様の、
「誰にでも公平に与えられる愛」と
解釈されたのだそうですね。

じつはこの花、日本では
「紫君子蘭」といわれるそうです。

つまりは、「君子の花」ということ。
これも理想的な君子の「公平さ」を
象徴しているのでしょう。

そう考えると1本だけ、
堂々と大きく咲いている姿も似つかわしいですね。
ぜひ見かけたら、観察してみてください。

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