賢者の言葉33 いつの世も「勇気ある言葉」が世界を変える

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「哲学者の仕事は、
神が人間の理性に許したもうた範囲において、
あらゆる事物について真理を探求することであるから、
その思想は愚人の判断に
従うべきではないと思いますけど、
正義と真理にまったく反する意見は
避けるべきであろうと信じます」

もはや「懐かしい仕事」になってしまいましたが、
2011年の私の著作、
『奮い立たせてくれる科学者の言葉90』
からの引用。

ポーランドの天文学者であり、
司祭であり、哲学者でもあった人物。
ニコラス・コペルニクスさんの言葉ですね。

2月19日は、そのコペルニクスさんの
誕生日だとのこと。
生誕551年になるそうです。

中世の時代において、
天体の観測から、いち早く
地球が太陽の周りを回っていることを確信したのが
コペルニクスさん。

ただ、神が作ったこの地球は
宇宙の中心であり、
皆が暮らしているこの地面が動いているなんて
そんなバカなことがあるか……というのが、
中世社会の「当たり前」だったわけです。

司祭でもあったコペルニクスは、
そんなキリスト教世界の常識に異を唱えることの
危険性をよくわかっていました。

なんせ異端ということで、
ローマ教会から危険とみなされた人間が
簡単に処刑される世の中です。
だから自説を公表することを、
長きにわたって迷いに迷ったんですね。

それでも真実に気づき、
大衆が間違っていることに気づいたら、
勇気を持って発信することが
キリスト教の教えではないのか……?

そんなふうに結論づけ、
最後はときのローマ教皇に手紙を出し、
本を出版することにした……。
先の言葉は、その手紙からの引用になります。
まさに命懸けの言葉だったんでしょうね。

で、結果どうなったのかといえば、
コペルニクスさんは「黙認」されました。

なんせポーランドという、
ローマからすれば田舎の司祭が言っていることです。
教皇がまともに手紙を読んだかどうかもわかりませんが、
さほど有名にもなっていなかった天文学者の理論です。

彼の言動は、16世紀中ごろの段階では
放置されていたんですね。

たかを括っていた教皇たちですが、
コペルニクスが書いた本は、その後、
ガリレオやニュートンのような
近代科学の創始者を動かしていきます。

小さな動きに見えて、
実は目立たない人の勇気ある言葉が、
大きく世界を変えていく。
いつの世も、そんなふうにして
歴史は動いていくわけです。

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