人の人生はつながっている
- 2025/9/15
- できる人研究所

9月15日は「老人の日」ということですが、
いつのまにかこの方も、
そう言われる年齢になっていたのですね。
目下、73歳にして、
ちょうど来日公演をしている真っ最中だとか。
80年代を席巻したロックバンド
「ポリス」のリードボーカルであり、
イギリスを代表するミュージシャンの1人、
スティングさんの言葉ですね。
「たくさんの人の前で演奏していると、
ここにいる誰かがいつか政治家になるかもしれないと
想像するんだ。
大統領か国連の職員か、
どんな立場になるかはわからないけど、
そういう人が10年後に自分のメッセージを
思い出してくれるかもしれない。
そうなったら音楽で世界を変えられる
ということになるかもしれないじゃないか」
ポリスは80年代に活動を停止していますが、
ソロアーティストとしても、俳優としても、
また社会活動家としても、
活躍してきた意欲的な方。
その仕事は、
ずっと未来を見据えていたんだな……と、
感じさせますね。
今の人は「ポリス」なんていうバンドを
知らないかもしれない。
でも、代表曲『見つめていたい』や
映画『レオン』の主題歌を聞けば、
「ああ、聞いたことがある!」と
思うのではないか。
そんな、どこかで聞いた小さな曲や
言葉からの影響が、
私たちの人生をつくる
小さな1つひとつのピースになっているとすれば、
私たちはどれだけの数の人生の先輩たちに
感謝しなければならないのだろう……。
とくに作家として、こんなふうに多くの人々の
言葉や功績を紹介させていただいている立場では、
つくづく感じますね。
今日のその日は、自分に影響を与えた方の1人ひとりの
顔を思い出すことに費やすのでも
いいのではないか……。
逆に言うと、自分がそんなふうに
「若い世代に何かの影響を与えているのか」も、
やはり考えたいところ。
「今どきの若いものは……」という愚痴は、
古代エジプトやメソポタミアの史料にも
出てくる言葉ですが、
そんな世代を育んでしまっているのは、
先代にやはり責任がある。
別に名言でなくてもいいから、
「自分の思い」はどんどん
誰かの小さなピースになるよう
発信していきたいものですね。