本の価値を決めるもの
- 2025/10/28
- できる人研究所

10月27日は、「読書の日」だったそうです。
その理由はといえば、
活字離れを心配し、2005年の同日に
「文字・活字文化振興法」が
つくられたとか。
同時に27日から「読書週間」も
始まるようになったそうです。
それから20年。
ますます作家やライターの仕事が
キツくなっている現状を見れば、
まあ、ほとんど法は
機能していないですよね。残念ながら(苦笑)
じつをいうと最近は、
家の模様替えなどもあり、
大量に本を「捨てて」います。
毎週のように廃棄をしているから、
もう300冊とか400冊を捨てたでしょうか。
その昔はブックオフでリサイクルしたのですが、
もう近くにその手のものはないし、
大した料金にならないから、
手間がかかるだけになっている。
仕方ないですよね。
仕事がら本を捨てるのには、
自分のアイデンティティを捨てるようで
抵抗がありました。
ただ今のネット社会、
その昔は「持っているだけで、
いつか役に立つかも」と、ストックしていたのですが。
捨てている本のほとんどは、
10年経っても20年経っても開く機会がない……。
結局のところ書棚を飾るだけ……に
なってしまったのですが、
読書人口の減った現在、よっぽどの本でなければ、
売値もあまりつきません。
本というコンテンツの価値について
真面目に考えなければいけない時代に
とうとうなってきているんだなと
改めて感じますよね。
出版点数もかなり少なくなっている現在において、
情報価値が低くなっているとすれば、
本の生き残りは、かなり難しくなります。
さあ、一体どうしよう……なんて話は、
最近「賢者の会」で延々と皆で話しました。
来月もやるのでしょうが、
書くテーマも「本を読むこと」について。
実際、元編集者さんや、
元書店員さんもいらっしゃるので、
さまざまな意見は出てくる。
世の中でもいろんな取り組みはありますからね。
興味ある方は参加くださいませ。
1つの案としては、
大量に本を捨てているなかで、
「これは残しておこう」という本が
あることに気づきます。
もちろん、今でも資料として執筆に使用できる本や、
人文・科学系の貴重な本。
プラス、自分が書いた本(笑)
に加えて、
捨てにくいのは「ビジュアルの多い本」です。
確かにネットに文字情報は多くあっても、
画像はストックしたものって
ほとんど見ませんよね。
百科事典もそうですが、あれ、
パラパラっと複合的に見れるから、意味があるんです。
検索して画像を引っ張り出してみることって、
じつはそれほど多くありません。
画像だけで検索するのには、
まだまだ私たちのデジタル技術が
アナログな手段に追いついていない気はします。
そう考えると、
かつて蔦屋重三郎さんが
読み物を普及させるために
絵師を上手に使った経緯もあります。
これからはビジュアルやデザインなどが、
本というコンテンツを維持するための
重要な要素になるのではないか。
まあ、たぶん自分たちで作る方向のものに
本はなっていくのかもしれない……。
いずれにしろこの世界で現在、
仕事をしている人間は、
いろんなアイデアを考えていかないと
いけないですよね。




