本の紹介7 古代中国の24時間

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本日は、こちらの本の紹介、
古代中国の24時間
(柿沼陽平著、中公新書)というものですね。

歴史をテーマにした本ですが、
アマゾンを見ると結構。売れているようです!

現在、冬季オリンピックを前にして
ゼロコロナの厳戒態勢が取られている中国です。
ロックダウンのかかった町の様子を見ると、
かの国で生きるのは、
なかなか大変なんだろうなと思ってしまいます。

ならば古代のころは、どうだったのか?
本書は紀元前の秦や漢の時代を中心に、
王朝時代の民衆が
どんなふうに生活をしていたのかを考察した本。

「衣食住から性愛まで」とありますが、
確かに現代ほど豊かな生活をしているわけではない。
けれども庶民たちは、毎日の仕事をしながら、
恋愛をし、子供を育て、夜は歓楽街でお酒を飲みながら、
国の政策にケチをつけたり……。

案外と自由に人生を満喫していた様子が、
浮き彫りになっています。
なんとなく日本の江戸時代を彷彿させます。

現代に生まれると、どっちが幸せだったのだろう。
まあ、よその国のことは、あまり言えませんが。
歴史学の世界で、
あまり民衆の生活に注目が集まることはありません。
どうしても記録がしっかり残っている
政治的な出来事が中心になってしまう。

とくに私が大学で学んでいたころ、
中国における考古学的な発掘成果は
あまり情報が公開されていませんでした。

とくにその歴史観から、
過去の時代を否定する傾向の強い中国です。
だから「わからない部分」が多かったのですが、
今はずいぶんと研究も進んでいるようです。
なんだかんだ時代は変わっているのですが、
歴史を知れば、人間の探究心や創造心は
どんな時代でも変わらないんだなと思います。
面白いですね!

ちなみに中国を中心にしたアジアの歴史、
私も本を書いているんですよ(笑)
仕事ができる人のアジア史入門』というもの。

さらに現在は、中国の古典の現代語訳にも挑戦しています。
そちらも楽しみにしてくださいね。

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