「桜の下には死者がいる」のは本当か?

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東京の桜は来週くらいから……とのことですが、
私に家の周りは、大通りも公園も、
まだまだツボミの段階ですね。

ところが、ほとんどの桜が開花していない中、
ふと見上げると、
満開になっている不思議な場所がある……。

画像、これ早咲きの桜ではありませんよね?

よく見ると、どうもこの場所、
大きな工事現場みたいですね。

建物を壊した場所で、
長く空き地になっていたようです。

東京の桜が遅いのには、
1つには日光の問題もあるのかもしれません。
高い建物が多いぶん、
日光が当たる時間が少し制限されてしまう。

ところが、この工事現場では、
おそらく周りの建物がなくなったぶん、
ずっと桜に陽が当たる状況が作られたのでしょう。
それで周りより一足早く、
桜が開花しているんじゃないかと思います。

そういえば、その昔、
「桜が死体を抱く」という話を
聞いたことがあります。

「桜の樹の下に死体が」なんて
推理小説もありましたね。

調べると確かに人間の死体に限らず、
動物の死骸は土の栄養分になります。
でも、それは桜に限った話ではない。
どんな植物も同じです。

ところが、桜には案外と
「死のイメージ」も付き纏っている。
どうしてかといえば、
こんなふうに桜が抜きん出て咲く場所と
関係があるのかもしれません。

まず「古戦場」というのは、
たいてい桜の名所になっています。
死者の鎮魂のために植えられたこともあるのでしょうが、
激しい戦いが起こるのは、
だいたい平原のあるところです。
日当たりがいいから、桜はよく咲きます。

そして、ゴミゴミした江戸時代の東京で、
「開けた場所」であり、庶民が行けた場所は、
やはりお寺であり、墓地だったわけです。
大名屋敷には行きずらかったですものね。

そうすると必然的に、
桜が綺麗に咲く場所は、
同時に死者が眠る場所が多くなるのでしょう。

それに加え、
こんなふうに新陳代謝が続いている現在の東京では、
「過去の思い出が宿る場所」に
桜が残されるケースも多いのかもしれませんね。

名所でない、なぜか桜が1本咲いている場所があれば、
「その場所がどんな場所だったのか?」を
考えてみると面白いかもです。

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