
「梅子のすき声(な)をきけば、
口につたまり、うるをう」
こちら地元の覚林寺に掲示してあった
日蓮さんの言葉。
説明文によれば、
彼はこんな質問を受けたらしい。
「口で“水”といくら言っても、
喉の渇きを癒すことはできないですよね。
それと同じで、
いくら南無妙法蓮華経とお経を唱えても、
内容が理解できなければ、
なんら効果がないのではないですか?」
それに対して、
日蓮さんの言葉が表記のもの。
「でも、梅干し、梅干しと、
言葉を唱えれば、
口の中が唾液に満たされるでしょ?」
つまり、言葉を唱えることによって、
私たちは、自分の反応をコントロールし、
行動を変え、願望を実現することだって
できるんだよ……と。
そう、知っている人は知っているでしょう。
この理念はかつて佐藤富雄先生が唱えていた
「口ぐせの法則」と同じもの。
つまり私たちの脳には
「目標を実現させる機能」のようなものが
備わっていて、
それを毎日のように口にしていれば、
その通りのことが起こるように
私たちは無意識に行動しているようになる。
「お金持ちになるぞ」と言っている人は、
自然にお金が入ってくる選択を。
「愛されるようになるぞ」と言っている人は、
自然に人から愛される行動を
脳がうながして、実践しているようになっている
……ということですね
まあ、この理論も
夢や目標を文字に書いたり、
それを唱えていくことで
実現させることができる……という
多くの成功哲学の延長にあるのですが、
日蓮さんがこの言葉を残したのは、
1266年のこと。
つまり、多くの成功哲学に先んじたことを
すでに私たちの国の日蓮さんは、
13世紀というはるか昔に
ちゃんと科学的裏付けをもって
提唱していたわけです。
ちょっと驚きでしたね!
見直せば、すごい発見がたくさん出てくる
我が国の古典。
たくさんの知恵は、
まだまだ埋もれていそうです!