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「キノコ雲」の上と下
- 2025/8/10
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昨日は長崎の原爆投下から
80周年のメモリアルでした。
そして、たまたま見たニュースで
紹介されていたのが
画像の本にあるエピソード。
『「キノコ雲」の上と下の物語』
という本で、7月7日に朝日新聞出版から
出ているそうです。
https://www.amazon.co.jp/dp/402252068X
ぜひ読んでみたいですね。
2人の著者は、いずれも広島、長崎、
両方の原爆に関わった人間の
孫に当たる人物。
1人は、原田小鈴さんという方で、
その祖父の山口疆さんは、
二重の被曝をした犠牲者だそうです。
長崎から広島への出張で被爆し、
大火傷を負った状態でやっと長崎に戻ると
そこでの被曝。
それでも生き延びた経験をもとに、
ずっと平和活動を継続。
2009年にお亡くなりになっています。
もう1人、アメリカ人の映像作家、
アリ・ビーザーさんの祖父・ジェイコブさんは、
広島と長崎の両方の爆撃に参加した
B29の搭乗兵だったそうです。
1992年に、その祖父も亡くなったとのこと。
一方で悲しみを、もう一方で恐怖を継承した
日米2人の孫。
2人で本を出版することで、
核廃絶をうったえたわけですね。
核兵器について、
意見はさまざまにあるでしょう。
それは人それぞれで構わないと思う。
でも、日本は唯一、
核兵器が実戦で使われた
ただ1つの国であり続けているわけです。
その記憶をリアルで持っている世代は、
もうほとんど少なくなっているかもしれません。
でも、こんなふうに子供から子供へと
引き継ぐことはできる。
それによって実際に何が起こり、
どんな苦しみや悲しみが生まれ、
どんな人生を余儀なくされる人が、
社会の中で育まれるのが。
どこの国も体験していない、
「長く重い歴史」をこそ、私たちの国だからこそ
本当は継承しなければいけない。
是非を判断するのは、
その事実を皆が認識してからなのでしょう。