「月蝕」を想像できる力
- 2025/9/8
- できる人研究所

画像は昨日の「赤い月」ですが、
9月8日の未明は「皆既月食」だったんですね。
天気は心配されましたが、
私の家からはちゃんと一部始終を
見ることができました。
月が完全に隠れると「消える」のではなく、
このような赤い月になるのですが、
これは「地球の大気で青い光が遮断されるから」だとか
不思議ですが、じつは毎日のように見ている
「夕日」と、
同じメカニズムなんですね。
にしても、解像度は悪いのですが、
これらが同じ日の月とは思えない。
位置がよかったので、
私の家からは定点観測できました。
ちょうどドジャーズのデーゲームも放映していたし。
ご存知の通り……とは思いますが、
月が消えるのは、
ちょうど太陽光と月の間に地球が被さり、
影が月に映し出されるから。
丸く影ができるというのは、
地球が丸いことの証明になっているわけです。
とはいえ、ロケットが飛んで、
地球が丸いことがわからなければ、
そんなふうに解釈できないのではないか……。
ところが人間が宇宙に出られるなんて考えられなかった
古代ギリシャの頃、
科学者であり哲学者のアリストテレスは、
すでにこのメカニズムを提唱していたんです。
だから地球は丸いんだぞ……と。
考えてみれば、
普通に「月には神様がいる」と考えられた時代です。
その後、キリスト教が支配する時代になったら、
そんな説を唱えたら死刑になりかねなくなります。
だからコロンブスだのマゼランだの、
航海者が地球をぐるぐる回るまで
「地球は丸い」という考え方は封印され、
最後にはガガーリンが宇宙から地球を見て、
ようやくアリストテレスの正しさは
証明されることになります。
でも、そんなことができない地上オンリーの時代で、
この仕組みをイメージできるのは、
本当にスゴいことですよね。
何よりすべての固定観念を捨て、
「証明できない事象なんてないのだ」と
科学的視点でものを考察する姿勢が必要になる。
そんな人間の考察力の鋭さを
学びたいものですね。