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動き出した世界最古の国
- 2025/5/17
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画像は、いつか行ってみたいなと
私が願っている街の1つ。
シリア首都、「ダマスカス」ですね。
日本刀とよく比較される、
ダマスカス刀の産地でもありますが、
それ以上に世界で最も古くから栄えてきた都市と
言われる場所。
その起源は、紀元前8000年にまで
遡ると言われます。
シリアという小さな国の中心であり、
街を支配する国は目まぐるしく変わりました。
そして紀元前のころから、何度も何度も
戦場になってきた血の歴史のある場所。
にもかかわらず、1万年以上にわたって
住民のよりどころになってきた街です。
その歴史はすごいですよね。
先日、シリアのシャラア暫定大統領と
アメリカのトランプ大統領が
歴史的な会談を行ないました。
ようやく経済制裁が解かれ、
国交回復が実現し、
シリアという国が、世界の秩序の中に
戻る可能性が出てきたわけです。
長くアサド独裁政権の中、
内戦が続いてきた国。
民衆の弾圧は、たびたび問題になってきました。
その圧政を打倒したのが、
現在のシャラア暫定大統領。
その出自はテロ組織のアルカイーダだそうですから、
決して歓迎できるものではありません。
ただ、シリアという国を回復するため、
テロ組織を解散した上で、
敵対する勢力に属していた人間を皆、
ノーサイドで政権に取り組み、
「きちんとした政府ができたら、
リーダーに相応しくない自分は退くから」
ということで、
荒廃した国の復興に努めてきました。
その結果、いまは嘘のような平和が訪れ、
サウジアラビアの仲介のもと、
アメリカ大統領との会談が実現したようです。
もちろん、火種がずっと燻っている地域、
周囲にはイスラエルだったり、
あるいはアサド旧大統領をかくまっている
ロシアだったりと、
この地域を狙っている勢力もいます。
ただ、メソポタミア文明の頃から
はるかに長い間、
強国からのプレッシャーを受けながら、
うまく立ち回り、
商業や工業の文化を発展させてきたのが、
シリアという地域です。
再びの繁栄に期待したいですね。