60年の大ヒットを生んだ見事な「企画変更」

毎週配信メルマガ「賢者の会」通信はこちら

7月10日は、1966年に
『ウルトラマン』の第一回目が放映された日。
それで「ウルトラマン記念日」に
制定されているそうですね。

言うまでもなく、円谷プロが製作し、
現在まで続いている大ヒットシリーズ。

当初の『ウルトラマン』で、
平均視聴率36.7という大ヒットを記録しました。
私のような50代のオッサンから現代の子供まで、
同じシリーズの番組を観て育っているというのは、
考えてみればスゴいことですよね。

1966年の7月10日に
放映を始めたウルトラマン。
じつはこの日の放送は、
物語の初回というわけではありませんでした。

「ウルトラマン前夜祭」という、
こらから始まる新しい番組を紹介するための
特別番組を放映しているんですね。

その理由は「撮影が間に合わなかったから」
なんて言われているんですが、
ウルトラマンを始めるにあたっては、
大きな企画変更も事前に行なわれています。

画像は1週間後の、ウルトラマン第一話、
「ウルトラ作戦第1号」でウルトラマンが闘った
怪獣・ベムラー。

確かこの怪獣を宇宙の刑務所に護送中、
事故でウルトラマンは、
科学特捜隊のハヤタ隊員を巻き込んでしまい、
彼の代わりに
地球で闘うことになったのではなかったか。

じつはウルトラマン当初の企画は、
「科学特捜隊ベムラー」
というタイトルで、ウルトラマンは登場せず。
この怪獣が、科学特捜隊と一緒に
地球を守るために闘うストーリーだったようなんですね。

もっともベムラーは、
こんなトカゲのような感じでなく、
もっとカラス天狗のようなデザインだったそうですが……。
(こちらも後にアニメかなんかで製作されています)

そもそもウルトラマンの前進となる
「ウルトラQ」は、生身の人間が
未知の生命体と遭遇する話。

ウルトラマンも当初はその延長だったようですが、
「もっとヒーローらしいヒーローを登場させようよ」
ということで、
ベムラーは初回に倒される怪獣に
格落ちされてしまいました。

変わってヒーロー、ウルトラマンが創造され、
これが以後、およそ60年、
日本の子供たちに勇気を与える存在になったわけです。

これほど大成功した企画変更は、
なかなかないかもしれませんね。
モヤモヤしたまま、納期重視で仕事をしてはいけない
……という見本かもです(笑)

関連記事

ページ上部へ戻る