掲げた理想をどう実現するか?

毎週配信メルマガ「賢者の会」通信はこちら

「奴隷制自体の巨大な不公正の故に、私はそれを憎む。
それが我々の共和制の世界の規範としての影響力を奪うので、
私はそれを憎む」

こちらは第16代のアメリカ大統領、
エイブラハム・リンカーンさんの言葉。

じつは9月22日は、
最初の「奴隷解放宣言」が発布された日。
翌年の1月に正式に発布されますが、
いまから162年前のことになります。

このときアメリカは、
国を真っ二つにして戦っていた
南北戦争の真っ最中。
リンカーン大統領は、
北軍を指揮する立場でもありました。

ですからこの「奴隷解放宣言」は、
争っていた南部の国々に対して
発布されたもの。

ようは「お前たちの国の黒人奴隷たちは、
我が軍が勝利すれば、
みんな解放してあげるよ」という
宣言があったわけです。

だから南部で差別を受けていた奴隷たちには、
反旗を翻して、
北軍側の兵士として参戦する者も
多く現れたそうです。
この流れが、リンカーン大統領が勝利する
一因になったと言われますね。

ならばリンカーン大統領が指揮した
北軍はどうだったのか?

多くの州ではすでに奴隷解放をしていたのですが、
中には奴隷制をずっと維持する州もありました。
リンカーンさんは
「味方を失うわけにいかない」と、
これを容認していたんですね。

そんな矛盾もあって、
実際は真に解放される人間は少なかった
奴隷制度。

ただ、リンカーンさんは、
「差別される者の存在しない国」の
理想を大きく掲げ、
彼は暗殺されてしまうのですが、
それでもアメリカは長い歳月をかけて、
掲げた差別撤廃を目指していくことになります。

ただ、結果的に多くの成功者を輩出し、
現在の国としての強さになっているわけです。

今の日本は、
なんとなく分断も起こりかけていますが、
どうなっていくのだろう。

国としての理想を
誰しもがわかるように掲げることは、
とても重要ですよね。

関連記事

ページ上部へ戻る