11月のイチョウ並木

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画像は東京港区の外苑西通り、
いわゆる「プラチナ通り」ですが、
すっかりイチョウ並木は紅葉しています。

美しい秋の光景ですが、
これを見れるのは坂の上から下へ降るとき。

逆に下から上へ坂をのぼると、
まだまだイチョウは青々しかったりします。

日光の当たり方で
ずいぶんと変わってしまうんですね。
紅葉の美しい並木が見れるのは、
おそらく12月、
完全に冬になってからだと思います。

このイチョウですが、
東京では当たり前であっても世界的にそうでなく、
一部では絶滅危惧種になっているくらい、
世界的には希少な木。

それがこれだけ東京にたくさんあるのは、
じつは江戸時代に幕府が行なった
防災対策に起因しているそうです。

景観という点では、
イチョウは先に紹介したように
紅葉の時期もばらつくし、
その前は大量のギンナンが地面に落ちて
大変な臭いを発したりします。

その代わり、イチョウには水分が多く、
火事のときには燃えにくく、
火災の延焼を防ぐ効果がある
……とのことなんですね。

何度も何度も大きな火災に見舞われ、
そのたびに再建されてきたのが
江戸の町の特徴。

そのたびごとに江戸の町には
イチョウなどの
「火を食い止める木々」が植えられ、
火災に強い都市へと
改造されていったんですね。

その結果は、関東大震災のときに
大手町あたりで
火災が食い止められたことで証明されました。

ただ江戸からのイチョウは、
ほとんど東京大空襲のときに消失し、
今残っているのは数本しかないとのこと。

それでも街の建物が変わっても、
周りの木々は江戸からの伝統が
ずっと続いているのは嬉しいことですよね。

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