
「わたしたちが成し遂げたことは、
先達となり、生命をより深いレベルで
理解しようとしてきた世界中の
何千人もの科学者たちの努力なくしては
ありえなかったでしょう。
科学のすばらしいところは、
重要な発見はすべて
他者の発見の上に成り立つという点です」
こちらはアメリカの分子生物学者の
クレイグ・ヴェンター博士の言葉。
夏川が書いた
『奮い立たせてくれる科学者の言葉90』
という本で紹介しているものです。
4月29日に、そのヴェンター博士が、
がん治療の副作用で、この世を去ったとのこと。
79年の人生でした。
お悔やみ申し上げます。
といって知る人ぞ知るという
この科学者の名前でしょうが、
あらゆる生命の「遺伝子配列=ゲノム」を解明する
現在の「クレイグ・ヴェンター研究所」を
立ち上げた方。
1995年のインフルエンザ菌(ウィルスではない)
に始まり、
2007年には初の解読成功したヒトゲノムとして、
自身の全ゲノムを公開。
同時にこれらを
有料のデータベースに公開することで、
ビジネスにおいても
大成功した方なんですね。
そのため批判も浴びましたが、
「お金になる」ということで
DNAの解析から、やがてゲノム工学の発展へと、
分子生物学の研究は
世界中で一気に進むことになりました。
遺伝子組み換えには
さまざまな議論もありますが、
事実としては現代医療をはじめ、
あらゆる産業に貢献することになっているんですね。
そもそもヴェンダー博士は、
若き頃は兵士としてベトナム戦争に
従軍していました。
その際、すぐに生きる気力を失って
亡くなる人がいる一方で。
重傷を負っても意志の強さで
生きながらえる人がいることに驚いたとのこと。
生命力はどうすれば、強くできるのだろう……?
そこから一念発起し、
科学者になったとのことなんですね。
なるほど、私たちの体も、
自然の体系も、世の中の仕組みも、
いろんな部位が、組織が、
人や部分を構成する生命体が、
貢献しあって成り立っている。
だから大勢の人の役に立つには、
「みんながどうすれば、よくなるか」を
考える必要がある。
自分の道を極めることと、
世の中に貢献することと
置かれた環境で繁栄することは、
すべて一体のことなのでしょうね。
画像もそんな自然の一光景、
早淵川の川辺で撮ったものです。




