8000冊以上も本の装丁を手がけた、鈴木成一さんに学ぶ

「エディターMaikoの読書日記」

今回ご紹介する本は、装丁家で有名な鈴木成一さんの本。
タイトル:『鈴木成一装丁を語る』 発行:イースト・プレス

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鈴木成一さんは、これまでに本の装丁を8000冊以上も手がけられているそうです。(2010年6月)

小説、詩集、アート作品、ビジネス書などなど、ジャンルはいろいろ。
本書は、その中の120冊くらいを選んでそれぞれの演出の意図を
解説されています。

私は、電子書籍の表紙のデザインも担当しているので、
鈴木さんの本を一度読んでみたいと思っていました。

装丁の世界って、奥が深いんだろうなぁと思っていたのですが、
本書を読んで、自分が思っていた以上に奥が深かった!

鈴木さんは、本書で

☆装丁というのは、作家として自己表現するのではなくて、
本の個性をいかに表現してあげるか

☆その本にとってどういう見え方が一番ふさわしいか

☆その本がどういうメッセージを発しているのかを、
原稿を読みながら引っかかってくるものを探る

と述べています。

装丁の作品は、鈴木さんが全部作成されたものもあるのですが、
その本のイメージにあった、イラストレーターさんやカメラマンさんに
デザインや写真の依頼をすることも多いようです。

中には、
自分の息子さんに手書きで字を書いてもらった、
とある業者の方の書く字が気に入っていて、その人に頼んでしまった!

なんてこともあるそう。

自分のデザインだけでなく、他の方のデザインや撮る写真、書体なども
普段からよく観察してるんだなぁと思いました。

本の装丁は、表紙ばかりに気をとらわれていたのですが、
書店で本棚に入っている状態では、表紙は見えません。
ということは、本の背の部分にもこだわらないといけないんですね。

やっぱり、深い!

他にも、ボンテージの生地の感じが出るように、
黒いビニール袋を使ってみたり、
国会議事堂を背景に著者を撮りたくて、国会議事堂が見える周辺のホテルを探しまくったり、
こだわりはいろいろ。

本とデザインが好きな方には、楽しめる本だと思いますよ。