賢者の言葉2 「雑草」という草はない

毎週配信メルマガ「賢者の会」通信はこちら

「雑草という草はありません。
どんな植物でもみな名前があって、
それぞれ自分の好きな場所で生を営んでいる。
人間の一方的な考え方で、
これを雑草として決め付けてしまうのはいけない」

こちらは昭和天皇の言葉として、よく知られているもの。

生物学者でもあった陛下らしい言葉ですが、
宮中の侍従であった入江相政さんが記載しているものですね。

1月7日といえば、その昭和天皇が崩御された日でした。

大学生だった……と思いますが、私もハッキリと
その日を記憶しています。
時代は変わっていくんだ、ということを私も痛感し、
未熟者ながら、私も新しい時代の到来を予感した。

考えてみたらこの年は、
ベルリンの壁が崩壊した年でもありましたしね。
そして1月8日から、
「平成」という年号が始まっています。

ただ、私たちが味わった以上に、
昭和天皇は、激動の時代の中でこの国の皇位についた人物です。

日本がその地位を高め列強国となる時代、
軍部が主導権を奪い戦争へひた走る時代、
敗戦と占領の時代、
復興と成長の時代、
安定期に入り、皇室が象徴となっていく時代……と。

そのとき、そのときの時代の要請に合わせ、
それでも国民ひとりひとりのために
自分がどうあるべきかを模索してきた。

そんな努力を蓄み重ねてきたからこそ、
「どんな植物でもみな名前がある」という言葉は
素直に出てきているんだなと思います。

一番上の人から見れば、どんな身分の人間だろうが、
愛すべき可愛らしい臣下なんだと。
そういうリーダーを私たちは持っているんですね。

とくに、この数年、
新型コロナに翻弄とされる時代になり、
私たちは身勝手な存在なんだなと、つくづく思います。
ときに不安がったり、ときに蛮勇になったり。
上の批判ばかりしながら、結局のところ、
自分の欲望ばかりを優先していたり……。

でも、本当のリーダーは、
そういう身勝手な人までの気持ちを配慮し、
最高の振る舞いを常に意識しなければならない。
大変な立場だと思いますが、
それができるリーダーもちゃんと存在しているわけですね。

私たちがそうなれるかどうかは、正直、わからない。
でも、よき見本からは学ばねばならないと、
つくづく思います。

なお、画像の花が「雑草」でなかったら、
ごめんなさいです(笑)

関連記事

ページ上部へ戻る