【歴史入門】小さな島の独立が世界を変えた

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8月23日は、世界的に
「奴隷貿易の廃止を記念する国際デー」
だったそうです。
それはカリブ海に浮かぶ小さな国で革命が起こり、
独立したことがきっかけになっています。

その国とは「ハイチ」です。

数年前には大地震がありました。
治安もあまりいい国ではありませんが、
実はこの国、南北アメリカではアメリカ合衆国に次いで
二番目に独立した国。

しかも黒人によって世界で初めて作られた
近代国家なのだそうです。

むろん、この地に最初から
黒人たちが住んでいたわけではありません。
アフリカから連れてこられた奴隷の子孫。

そもそもコロンブスがこの島を訪れ、
いち早くスペインが占領。
その後、この島はフランスの領土になっていました。

そんな中でブードゥ教で結束した
黒人奴隷たちによる革命は、
1792年の8月23日のこと。

ちょうどフランスでは革命が起こったばかり。
フランス市民が自由になるならば、
「自分たちも自由になるべきだ」と、

世界に先駆けて、奴隷解放の運動を起こしました。

アメリカでリンカーン大統領が
奴隷解放をしたのが1863年。
それより70年くらい前に実力行使で
頑張った人たちがいたんですね。

しかし独立までは、かなり険しい道のりでした。
一旦は独立を勝ちとった後も
フランスではナポレオンが台頭し、
再びハイチを再征服します。
革命軍は当初の主導者も失い、
敗北の危機に陥りました。

それでもなんとか勢いを挽回、
12年かけて、とうとう世界に向けて
独立を宣言したんですね。

そんな歴史があまり知られていないのは、
奴隷貿易をしていた多くの欧州諸国が
この独立を認めていなかったから。
それでも世界にはじめて
「どんな人間も平等である」ということを
知らしめた事件だったんですね。

このことはもっと歴史で紹介されるべきかも。
画像はハイチがフランスから国を守るために作った
世界遺産の砦。
「シタデル・ラファリエール」という要塞です。

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