今、万感の思いを込めて汽笛が鳴る

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「ぼくの未来や運命は自分で決めたい。
他人に指図はされたくない。
そのために死んでも後悔はしないぞ」

こちらは『銀河鉄道999』の主人公、
星野鉄郎の言葉ですね。

『宇宙戦艦ヤマト』『キャプテンハーロック』などなど、
私が子供の頃に見ていたアニメの原作を
ずっと描いてきた漫画家の大先生、
松本零士さんがお亡くなりました。

享年、85歳だとのこと。
本当にお疲れ様でした。

考えてみれば、ちょうど自分が
『銀河鉄道999』を見たのは、
鉄郎君と同じくらいの歳だったのでしょう。

『銀河鉄道999』というのは、
機械化して永遠の命を手に入れた
特権階級が支配する未来世界で、
自分も機械の体を手に入れ、
母を殺した者たちに復讐するため、
先導役である謎の女性、メーテルとともに
鉄郎が「999」という宇宙鉄道で、
それを可能にする終着駅までの旅をする物語。
映画にもなっています。

ただ、ずっと長い原作では、
鉄郎が行く先々の駅で、さまざまな出会いを通し、
大切なことを学んでいくわけです。
見ていた自分も同じように、
生きるっていうのはどういうことか、
なんとなく学んだのでしょうね。

未来世界に似つかわしくないのですが、
999が停まった駅に
「大四畳半惑星」なんていうのがありました。

今の人は考えられないかもしれませんが、
「四畳半」というのは、その昔の下宿部屋の大きさ。
この星にはそんな狭い部屋で生活しながら、
夢を叶えようと努力する若い人々ばかりが、
なぜか住んでいるんですね。

この星で999のパスを盗まれた鉄郎たちは、
まるで松本零士さん本人の若いときを
イメージしたような貧乏な漫画家に出会います。
助けられ、話を聞き、
タダで機械をもらえる星へ行くより、
こうやって努力して生きることのほうが
ずっと価値があるのでは? と思い始める。

パスがないと999に戻れない。
「この星でずっと生きていこうか」
メーテルとともにそんなことを思っていると、
盗まれたパスは出てきます。

それは盗んだ当人が
「こんなふうに人のものを奪って
自由を手に入れても、幸せにはなれない」と
パスを放棄したから。
やはり彼も、この星の気質を
持っている人間だったんですね。

こんな学びを通し、
未来のために戦う人間へ成長していく星野鉄郎。
画像には前に展覧会で買ったポストカードと、
なぜか家にあったダフトパンクの
CDジャケットを出しました。
世界中で愛されましたね。

作品はこれからも世界中で愛されるでしょう。
本当にありがとうございました!

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