マフィアの起源〜恨みなく和解することの大切さ

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3月30日というのは、
「マフィアの日」として知られているそうです。

あの「ゴッドファザー」の?
ですが、その歴史は1282年にまで遡ります。
この日にイタリアのパレルモで、
「シチリアの晩祷」と呼ばれる事件が起こりました。

経緯は当時、フランス王の支配下にあり、
非常に差別的な扱いを受けていたシチリア島。
こともあろうに支配階級であるフランスの王族が、
教会の晩鐘が鳴っている最中に
シチリアの女性に暴力をはたらく事件が起こります。

そこでついに、シチリア島民の不満が爆発。
島の全土で暴動が起こり、
フランス人に対する抵抗運動が起こります。
このとき叫ばれた
「フランス人に死を!」という言葉が略されて
「マフィア」という言葉の語源になったのだそうです。

でも、なぜにこの文句だけが、
のちのちアウトローの世界的な犯罪組織を
指すようになったのか?

じつは「シチリアの晩祷事件」のあと、
フランスに代わってこの島を支配しようとしたスペインも加わり、
20年にわたるシチリアの取り合い戦争が起こります。

その後、シチリアはフランス派と
スペイン派の分割統治のような状態へ。
やがてナポレオンが支配したり、
その後は「両シチリア王国」という
妥協の国ができますが、
1860年に「イタリア」という国ができるまで
シチリアは島民そっちのけで、
どこかの強国が思うがまま
支配されていく状況が続いたわけです。

およそ600年の間、
そんなふうに抑圧され続けた、この島の人々、
「支配者たちに死を!」と
吹き出したエネルギーは、
やがて抵抗を続ける地下組織に吸収され、
世界的なネットワークを張りながら暗躍する
犯罪集団となっていきました。

世界の歴史はずっと
こんなことを繰り返してきた。
だから、
「力のあるものが弱いものを支配して終わり
なんて簡単に終わることはない。
むしろ、長く続く因縁の原因ともなることも
多いわけです。
そのことを私たちは理解しないといけませんね。

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