世界に誇る「ゲームの日本」はよみがえるか?

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6月16日というのは、
世の中に画像のものが誕生した日
……なのだそうです。
1978年のこと、
スペースインベーダー・ゲーム……ですね。

もう知っている人は少ないのかもしれません。
私が小学生のころにブームになり、
100円玉を持ってそれこそ
ゲームの置かれた施設に詰めかけました。
社会問題になっていましたね。

ゲームを題材にした漫画ができ、映画ができ、
「ゲームセンター」という施設が、
当たり前のものになった。
その意味ではイノベーションを起こした
コンテンツと言えるのかもしれません。

これを生み出したのは、
今はスクウェアエニックスに吸収されている
「タイトー」という企業。

驚くことに、その創業者はなんと
ユダヤ系のウクライナ人だったそうですね。
日本とそんなつながりがあったとは!
ブロック崩しなどのゲームも生み出しています。

しかしインベーダーゲームは、
日本が生み出した「画期的技術」ということで、
その後、日本がこの分野で世界的を席巻していく
土台にもなりました。

やがて任天堂が生まれ、
マリオが生まれ、ポケモンが生まれ、
ドラクエが生まれ……と、
世界に誇る日本のコンテンツ産業が花開いていくわけです。

考えてみれば、
「ファミコン」の土台のようなものができたとき。
家でゲームができるようになったことを
どれだけ当時の子供たちが喜んだことか……。

スマホが当たり前になっている現在、
その感動はたぶん今の子供、
味わえることはないのだろうな……。

今、日本のゲーム産業が、
この頃を追随しているかといえば、
微妙なところもあります。

確かにマリオは映画にもなった。
ポケモンは有名だ。
でも、儲かるのはアメリカの企業ばかりで、
日本のビジネスは必ずしも上に立ってはいません。

「ウマ娘」のようなソーシャルゲームは
必ずしも世界的に成功しているわけではないし、
何よりメタバースを睨んだ動きでも、
日本のゲームは必ずしも先行していないわけです。

その背景には本の世界と同じ、
コンテンツに対する価値が下がっていることが
多く理由ある気がします。

多くのゲームが無料化する中で、
ゲームを作るクリエーターが、
なかなか利益を出せない構造になりつつある。
そうなると、「素晴らしい作品」が
ゲームからも生まれにくくなりますよね。

日本人の創造力を世界にとどろかすことは、
再びできるのだろうか。
亡くしたものを取り戻すには、
過去のヒットを振り返ることも重要なのでしょう。

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