「BOOK-OFF」の消失

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先日、久しぶりに飯田橋に行ったら、
こんなことになっていました。

「15年間、ありがとうございました」と。
地下鉄の駅の上にあった
「ブックオフ」がなくなってしまうんですね。
本当におせわになりましたです。

これで頻繁に利用していたブックオフがなくなるのは、
何軒目なのだろう?

中目黒に、白金台に……。
よく利用した場所で残っているのは
五反田くらいではないか。

とくに飯田橋は、出版社の多いところ。
私も長く勤めていたことがありますが、
ブックオフができたのは、この町を離れてから。

でも、打ち合わせで来る機会は多かったので、
そのたびに気まぐれに寄るのを楽しみしていたんですね。
これからはそれがなくなってしまうんだなぁ。

ブックオフのみならず、
神保町のようなところを除けば、
「古本屋」という業界が崩壊しつつあります。

でも、その分、今は
「アマゾンがあるのではないか?」と言うのですが、
利用の仕方が少し違います。

何か別に欲しいものがあるわけでなく、
目的もなく訪れ、
書棚を見ながら「面白そうだな」と
思ったものを購入していく。

その結果、読者はランダムに
「予想外の知識」を吸収していくことが可能になる。
「こういう情報を得よう」と
目的買いをするネット書店だと、
知りたいことしか私たちは知り得ない。
結果、知識は一方向に偏ってしまうわけです。

もちろん本屋さんでもそれはできますが、
お金が大変になってしまいますからね(苦笑)

考えてみれば、どの分野にも応用が効く
現在の私の雑学脳ができあがったのも、
早稲田の大学へ通学するとき、
古本屋街を通っていたからでした。

就職中は少し薄れましたが、
独立してからは周りに大きな古本屋が多かったのが
功を奏しました。

ただ、現在はそれがかなわなくなっている。
「予想外の知識を吸収していく習慣」は、
どこかで維持しないといけないなと思っています。

これは「文章術」にも通ずる話かもしれませんね。

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