「お地蔵さんがいる場所」の意味

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お寺の端っこにずらっと並んでいた、
たくさんのお地蔵さん。

何度か来ているところですが、
あまりに端っこにあるから、
いままで気づきませんでした。
それぞれ個性的な顔をして、非常にユニークです。

でも、このお地蔵さまたち、何者なのだろう?

そもそもお地蔵さん、って、
どんな役割を果たしているのか?

よく聞くのは、幼くして死んだ子供が、
鬼に邪魔されながら、賽の河原で石を積んでいるのを
助けてあげる存在。
それにともなって、お地蔵さんも
子供の姿をしていることが多くなっています。

でも、本当は「地=大地」「蔵=母胎」
ということで、
「大地の守り神」という広い概念をもった
存在なのだそうです。
その役割は、無条件で人間を助けてくれるもの。

だから道端にあるのは、
そこを行き来する通行者の安全を守るため。

田や畑にあるのは、外敵を食い止め、
豊かな実りをもたらすよう
守護をお願いしているわけです。

古くからお地蔵さんへの信仰は日本に芽生え、
善意でこれを設置する人は、大勢いました。

ただお地蔵さんも「どこどこを守ってね」と、
役割をきちんと決めてもらわないと、
何をしていいかわからない。
だから設置される場所は、
守ってもらう場所の「境界のところ」になることが
多いそうなんです。

で、お寺やお墓にあるお地蔵さんを見れば、
たいていはその区画の境のところ。
つまり、「現世」と「死者の場所」の境界に
お地蔵さんを置き、
「死者たちの世界の安全が保たれるように」
また、
「生者が死者の世界の災いを受けないように」と、
監視してくれているんですね。

1つ置かれれば、誰かがもう1つ置く。
そうやって長い時代を経て、
大勢の仲間たちが増えていったんですね。
これだけいると守りは完璧かも。

ですから境界を守っているお地蔵さんを見たら、
「お勤めご苦労さんです」と、
素直に感謝の意を伝えるのが一番のようです。
決して恐れる必要はありません。

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