
「賢者の会」でお世話になり、
かつて運営していた「賢者の書店」から
『ラッキーの神様』と
『しあわせになあれ』という
2冊の電子書籍を出版された作家、
杜野ふくさんが、
お亡くなりになったとのことです。
まだ61歳。
しばらくお会いしていませんでしたが、
元気でいらっしゃるものと思っていただけに
突然のお知らせに驚きました。
心よりご冥福をお祈りします。
杜野さんと出会ったのは、
佐藤富雄先生が開催していた
作家養成講座で講師をしていたときでした。
当初から杜野さんは文芸小説家を志望してらして、
シングルマザーでお子さんを育てながら
原稿をいくつも
あたためていらっしゃるとのことでした。
その後、出版のアドバイスをさせていただき、
運営していた電子出版の会社から、
いくつかの作品をピックアップして
出させていただいています。
残念ながら私たちの努力が足りず、
すでに本は絶版になっていますが、
人を元気にする、つくって楽しい本でした。
何より本人がいちばん、
楽しんで執筆していたのを覚えていますね。
あんな楽しい気持ちで執筆したいなと、
私も憧れたものです。
そのほか、杜野さんには、
鎌倉にあった家に遊びに行ったり、
鎌倉を案内していただいたことも
ありました。
また幼稚園のお仕事をしていて、
武蔵小杉にあった施設を見学にも行っています。
食事がレストラン並みのすごいところでしたが、
本を読む子供たちが
ここで育ったらと話をした記憶がある。
懐かしいですね。
残念ながら出版業界の縮小もあり、
小説家・杜野ふくが、
世にはばたくことは叶わなかったかもしれません。
でも、たくさんの人に本の楽しさを伝え、
「賢者の会」でも講演をしてくださったりと、
さまざまな尽力をいただきました。
そして素晴らしことに、娘さんが夢を継ぎ、
作家としてデビューしたという報告も
いただきました。
残したものは素晴らしいと思います。
作家として書いた思いは、
当人の人生を超えて継承され、
遺伝子のように未来永劫まで生き続ける。
私もがんばりましょう。
本当にありがとうございました!