
古典の紹介ですが、
岩波文庫から出ているこちら。
『レオナルド・ダ・ヴィンチの手記』
というもの(上・下)。
じつは4月15日から、21日までというのは、
世界的に
「World Creativity and Innovation Day」
(創造性とイノベーションの世界デー)
と呼ばれる期間。
4月15日に生まれた、
レオナルド・ダ・ヴィンチに
あやかっているそうなんですね。
生まれたのは1452年。
いまから574年も前のことです。
言わずもがな、
『モナリザ』や『最後の晩餐』などの
名画を残したダ・ヴィンチですが、
一方では「万能の天才」と呼ばれ、
あらゆる分野に業績を残しています。
Wikiを見れば、その領域は、
数学、幾何学、会計学、生理学、物理学、
解剖学、動物学、植物学、鉱物学、化学、
音楽、建築、料理、美学、天文学、工学、
気象学、地質学、飛行力学、軍事工学……と。
実際、自動糸巻き機や針金の改良など、
ビジネス工学においても、
イノベーションの一端を起こしているそうですが、
ヘリコプターや戦車、あるいは潜水服など、
理論は完成させていたとこと。
それが「創造とイノベーション」たる
由縁のようです。
でも、そんな天才性以上に、
知って欲しいのは、彼の考え方!
彼の「手記」には、その考え方が、
ふんだんに記されているのですが、
たとえば彼はこんな「寓話」を残しています。
あるときカミソリが、
自分を収めていた鞘から抜け出し外に出てみた。
すると自分の刃に太陽が映ることを知って
感動したんです。
俺はこんなに素晴らしい力を持っていたんだ!
これからは、一人で生きていこう……と。
ところが鞘もなく、
手入れをする人もいなくなったカミソリは、
すぐに錆びて、歯がボロボロになってしまいます。
そこで自分が自分の力だけでなく、
多くの他人の力を借りて、
生かされていたことに気づくわけです。
「同じことは稽古のかわりに
怠惰に身をまかせている天才にもおこる」
「彼らは、きれ味のよい鋭さを失い、
無知の錆で形態を損ねてしまう」
つまり、自身の能力に頼ってはいけない。
たゆまぬ努力と、人様への感謝があって、
はじめて素晴らしい仕事は実現できるのだ
ということ。
あらゆる分野を極められたのも、
つねに依頼された仕事を
最高のものにするために、
研究を重ねた結果でした。
たとえば解剖学や数学、
あるいは物理学の探究も、
人間の動きや動植物の姿、
あるいは遠近感を正確にとらえるため。
徹底したプロ意識が、
その根底にはあったんですね。
彼の言葉は、現代の仕事にも
十分に役立つと思います!




