
「よく、会社に入ったら、
早く会社に慣れろといいます。
『これでおまえも一人前の〇〇マンになったな』と
褒められたりします。
これも本当のようなウソで、
顧客の心を忘れないという意味では、
“ヨーカ堂マン”になってはいけないし、
“セブン-イレブンマン”に
なってもいけないのです」
こちらはセブン-イレブン・ジャパンの
創業者であり、
イトーヨーカドーグループのCEOだった
鈴木敏文さんの言葉。
2004年に発売された私の初めての本、
『会社を踏み台にして昇る人
踏み台にされて終わる人』で
取り上げていたものです。
そう、私がビジネス書作家として
デビューした当時、
セブン-イレブンを日本に持ってきた
大経営者として君臨していたのが、
鈴木敏文さんでした。
残念ながらその方が、5月18日に93歳で
お亡くなりになったとのこと。
時代の流れを感じますね。
お悔やみを申し上げるとともに、
本当に数々の学びをいただいたこと、
感謝したいですね。
表記にあげた言葉は、
決してその会社やその業界で
「常識」とされていることに染まらず、
つねに「常識外」を発想できる人間でいなさい
……ということ。
まさにそうやって「決まった形」に染まらず、
常に状況に合わせて変化してきたから、
現在のセブン-イレブンがあるのでしょう。
実際、ビジネス書が全盛だった
2004年の頃に絶頂であり、
今でもトップに君臨している会社やビジネスって、
あまり存在しないですよね。
とくに流通では、ありとあらゆる会社が
消えていきましたが、
セブン-イレブンは、よく健在だなと、
あらためて思います。
鈴木CEOが残したものは大きいのでしょう。
常識に染まらず、
徹底的に自分の頭を使って考え続けなさい
……というのが、数々のビジネス書に見られた
鈴木さんの教え。
しかし現在、その「考える」という要素も、
大きくAIを使いこなす技術に
とって変わりつつあります。
でも、本当にそれでいいのだろうか……?
「みんなと同じ」に染まり、
考えることを放棄したときから、
あらゆる停滞は始まっていくのではないかと
考えることはよくあります。
いまやビジネスノウハウという言葉も死後になり、
考え方の指標など、
求められなくなっているのかもしれない。
それでも、可能な限り、
教えを掘り起こし、優れた考えた方は
残していくべきではないか……。
がんばって私も、時代に抵抗していきたいですね。




