【賢者の言葉】夢は荒野の向こう側に

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「人生の旅の終わりにして、
こんなふうに寝込んでしまったけど、大丈夫!
何も心配しないでいいよ。
なぜなら僕の夢は、
今でもあの、見果てぬ荒野の向こうを
駆けずり回っているのだからね」

そんなふうに人生の最後に、
弟子たちに向けて詠んだ句。

「旅に病んで 夢は枯野を かけめぐる」
松尾芭蕉さんの最後の俳句ですね。

5月16日は、芭蕉さんが「奥の細道」の旅に
出発した日。
それで「旅の日」とされているんですね。

この方は人生を通じて、
壮大な旅をした方ではないかと思っています。

何がすごいって、この松尾芭蕉さんという人、
武士から転落した農家の家の出て、
若いころは屋敷の使用人をしていた身分なんです。

それから俳句という世界も、
芭蕉さんのころは、
まだまだ庶民が娯楽にして楽しんでいたレベル。

ところが芭蕉さんは、
「よし、作家になって、
この分野のパイオニアになってやるぞ!」と決心し、
ベンチャーな分野に挑んだんですね。

でも、それからは大変です。
小さなあばら家に住み、
土木工事のようなアルバイトまでしながら、
今でいうセミナー業のような活動をして
俳句を世の中に紹介していきます。

今でこそ神様ですが、
何冊もの俳句集を出しながらも人生を通じて、
ほとんど金銭難を克服することは
なかったでしょう。

それでも最後まで道を極めようとする姿勢は、
まさに武士道。
最後は80人の弟子たちに見送られて、
人生55年という短い旅を終えました。

そして現在は世界から
「最も短い言葉で世界を表現する詩人」
と賞賛される大作家です。
なんでもクライナの教科書にも載っているとか。

私たち作家業をしている人にとっては、
まさにお手本となるような人です。
なのでぜひぜひ、旅に行きましょう!

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