織姫、彦星って、何ものなの?

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7月7日、いつのまにか
「七夕」ですね。
時間の流れの早さに焦ってしまいます。
6月の終わりの猛暑がかなり影響しましたね。

それでもやってきた七夕。
今年は梅雨が明けているから、
珍しく会えるかも……と思いきや、
台風の残りがまだ影響しています。
星空は見えますかね?

とにかく1年に1度だけ会える織姫と彦星ですが、
そもそもコイツらって何者なんだっけ?
神様なのか、人間なのか。
よく考えるとハッキリしません。

でも、実は両方正解で、つまり
織姫=神様(天帝の娘、あるいは西王母の孫)
彦星(牽牛)=人間
ということなんですね。
身分差カップルであり、
「逆玉の輿」ということになります。

話は中国の神話です。
神様の一族の天女であり、
天界で神様の織物を織る仕事をしていた織姫さん
地上で水浴しているときに、
牽牛に衣を盗まれてしまう。

それで天界に戻れなくなるのですが、
爽やかな青年の牽牛に一目惚れしてしまい、
そこで結婚してしまうわけです。
子供も生まれました。

神様はこの結婚を「認めた」とも言いますが
困ったのは結婚生活があまりにも楽しくて、
織姫さんは織物をやめてしまいます。
しかも働き者だったはずの牽牛も
牛飼いの仕事をやめている。
「お前らいい加減にしろよ」ということで、
織姫は天界に連れ戻されたわけです。

ところが嫁を取られたら、
グータラな牽牛も黙っていない。
これには飼っていた牛が協力し、
「自分の皮を使った靴ならば天界に行ける」と
尊い犠牲になりました。

で、天界に行って交渉した牽牛は、
1年に1度だけ会う権利を得たわけです。
それが「七夕」ということですね。

そうやって話だけを読むと、
「もっといい解決策はなかったのか」とも思ってしまいます。
しかも「愛こそすべて」はいいけど、
お前ら仕事放棄するのは、ダメなんじゃね?
子供はどうなったのか?
育児放棄では?
牽牛さんは永遠の命を得ているわけだから、
むしろ結果オーライだったのでは?

それでもこの話が愛されたのは当時の中国、
そもそも男女の仲は、神だろうが、仕事の組織だろうが、
「割くべきではない」という思想があったのでしょうか。

もともと
「織物を押し付けること自体が間違い」というのは、
共産主義的なルールも飛び越えていますよね。
「どんな家族も生き方は自由に選べるべきだ」という
かなりの民主的な思想で、
物語自体が出来上がっています。
だから逆に、日本ではあまり
馴染みの話にならなかったのかもしれませんね。

いい七夕を、皆さんお過ごしください!

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