今だから知ってほしい「反戦」宇宙映画

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『エアフォースワン』や『トロイ』などで知られる
ドイツ出身のハリウッド映画監督、
ウォルフガング・ピーターセンさんが
お亡くなりになったそうですね。
81歳とのことでした。

ドイツの潜水艦の物語
『Uボート』という映画を最初に観たのは
中学生の頃だったでしょうか。
危機を切り抜けた……と思ったら、
最後の最後で落とす。
えげつない映画で
観終わってかなりどんよりした記憶があります。

その後、あのファンタジーの傑作
『果てしない物語』を独自解釈で映画化し、
作者のミハイル・エンデさんと法廷闘争までした作品(苦笑)、
『ネバーエンディング・ストーリー』で一応は大成功し、
ハリウッド進出したピーターセンさん。

ところが最初の映画でド失敗し、
復活するまで8年くらいの歳月を
かけてしまっているんですね。

そのド失敗した映画、
興行的にはうまくいきませんでしたが、
じつは結構、私は好きな映画。
これが『第5惑星』というSF作品になります。

なんせ登場人物は、ほとんど3人のみ。

舞台は未来における宇宙戦争の最中ですが、
地球のパイロットが敵宇宙人と交戦し、
無人の惑星「第5惑星」に両者不時着します。

そこで敵兵と2人、
相手はトカゲのような宇宙人ですが、
この言葉も文化も姿も異なる異色の存在と2人助け合って
ジャングルのような星で
協力して生きていかざるをえなくなるわけです。

しかもこの宇宙人は両性の生物という設定で、
後半は自分の子供を出産し、
「この子を頼む」と、死んでいってしまいます。

残された地球人のパイロットは、
異星人の子供の父親がわりになって、
運命に対して戦っていくわけですね。

当時は、アメリカとイラクの戦争もあった時期か。
そんな中で宇宙を舞台に、
「どんなに文化が違っても人は分かり合える」と
うったえた映画。

そりゃあ、スターウォーズのような
派手な映画が人気を集めていたころに、
地味すぎて売れなかったのもわかるような気はする(笑)
なんか主役の一人の宇宙人もキミ悪いですしねえ。

とはいえ、ダイバーシティが当たり前になった
現代ならどうだろうか?

この映画、最後は異星人の子供を守るため、
故郷の地球とも戦おうとする主人公には
感動させられるものがあります。
機会があったらぜひ、観てみてくださいませ。

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