セミの命が儚いのは本当か?

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画像は近くにあった「蝉の抜け殻」ですが、
そういえば小さかった頃の甥は、
どんな虫も大丈夫なのに、
この「抜け殻」だけが苦手だったのを覚えています。
近づけると泣いて逃げていってしまう……。

なんとなく「生命の抜けた跡」のような
死生観を刺激するものだったのですかね。
そういう意味では、確かに「原生」と「あの世」の
境界にあるものかもしれない。

長い期間を幼虫として土の中で過ごし、
やっと成人になれたとしたら、
すぐに寿命が尽きてしまう……。

セミというのはそんな「儚い人生」の象徴で、
だから蝉の抜け殻を見ると、
生命の寂しさを感じてしまいます。
物悲しいイメージがありますよね。

ただ、最近わかってきたのは、
そんなセミの成虫が、
実は思ったよりも長生きしている
……ということなんだそうです。

なんでも3年ほど前、
岡山県の高校生が夏の自由研究をきっかけに
大発見したことなんだとか。
すごい子がいたものです。

彼が発見したのは、以下のようなセミの成虫の寿命。

クマゼミ……15日
ツクツクホウシ……26日
アブラゼミ……32日

外では今もアブラゼミが鳴いていますが、
奴らは1ヶ月も鳴き続けていたのか?
そりゃあ、ひと夏、やかましいわけですよね。

それでも4年間くらいの
幼虫生活と比べれば、成虫の人生は短いでしょう。

ただ、多くの蝶の寿命ひと月くらいだそうですし、
成虫して数時間しか生きられないカゲロウや
アリの一種、
あるいは食事をとる機能すらないカイコ蛾と比べれば、
案外と幸せなのかも。
そもそも長いモラトリアム期間を経ているわけですしね。

ただ、鳴いているセミのオスの
6割はメスと巡り会えずに終わってしまうようです。
土の中での生活を含めれば、
群を抜いて孤独な人生を送る生物とは
言えるかもしれない。

その点はやはり儚いかなぁ……。

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