知らなかった「国会図書館」のできるまで

6月5日は、「国会図書館」が
できた日なのだそうです。

最近は行っていませんが、私も編集者時代から、
たびたびお世話になっている場所。
毎年、日本で発行される
ほぼすべての本がここには収められています。
探したことはありませんが、
絶版になっている私の本も、
すべて、ここにはちゃんとあるのでしょうね。

この日本最大の図書館ができたのは、
1948年のこと。
アメリカにおける同様の図書館を参考にして
コンセプトを作ったのだそうです。

ただ、当初にこの図書館があったのは
現在の永田町でなく、
赤坂にある現在の「迎賓館」だったようです。
当時、赤坂離宮だった建物を改造しました。
永田町に移ったのは、60年代になってからですね。

ところがその前から、
「この国で発行されるどんな本でも、
誰でもが読めるような図書館を作ろう」という動きは、
ちゃんとあったんです。

しかも明治維新からわずか4年後、
1872年という初期の頃から。
「書籍館(しょじゃくかん)」と最初に呼ばれたこの施設は、
「帝国図書館」と名を変え、
戦争があっても絶えることなく続いてきました。

その名残も、すべて現代の東京に、
形をとどめているんです。

最初にあったのは、お茶の水にある
現在の「湯島聖堂」でした。

それが一度、浅草に移ったあと、
上野の現在の「国立科学博物館」に移ります。
そして同じく現在の上野にある、
画像の「国際子ども図書館」が、
長く利用されてきたんですね。

現代もここは
国会図書館の附属施設になっています。

中島京子さんの
『夢見る帝国図書館』という小説に詳しいのですが、
「書籍館」が誕生してから現代まで、
数々の作家たちが、
この図書館にはお世話になってきました。

たくさんの人がここで調べ物をし、
企画を練り、アイデアを考え、
ときには執筆もしてきた。そして本が完成したら、
売れようが売れなかろうが、
ここに本を収めることになる……。

私もその1人ではありますが、
決して日本が失ってはいけない、
大切な文化であり伝統の1つですね。

気が向いたらぜひまた、訪ねてみましょう!

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