子供のころ、近くにあった本屋さんの思い出

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4月23日は、
「本の日」なのだそうです。

その理由になっているのは、次のような根拠によるもの

1 サン・ジョルディの日
……聖ゲオルギウスの祭日ですが、
スペインでは2の理由で、
プレゼントに「本」を贈りあうようになりました。

2 セルバンテスの命日
……『ドン・キホーテ』で知られるスペインの国民的作家、
ミゲル・デ・セルバンテスが亡くなったのは、
1616年のこと。
それがサン・ジョルディの日と重なったので、
スペインでは本を贈り合うようになりました。

3 シェイクスピアの命日
……諸説ありますが、4月23日は、
イギリスの劇作家、ウィリアム・シェイクスピアの
命日でもあるそうです。
偶然にもセルバンテスと同じ、1616年でした。

そんな理由により、
4月23日は「世界図書デー」だったり、
「著作権デー」だったり、
「子ども読書の日」だったりと、
さまざまな「本に関連する記念日」に
なっているんですね。

そんなふうに、
日本でも「本」を盛り上げることが
今、とても重要になっています。

3月にYahoo!ニュースで取り上げられていました。
2014年以降、10年間で、
764の書店を運営する会社が、
この日本では消えているそうです。

気づけば商店街の本屋さんはもうないし、
都内のJRの駅前でさえ、
本屋さんのない町がいくつかあります。

本屋さんについて、私には子どもの頃の
非常に懐かしい思い出があります。
それは近くあった、「サツマヤ」という
小さな本屋さんの話。

3人くらいの兄弟でやっていた本屋さんですが、
配達もしてくれるところで、
年齢に応じ『小学○年生』とか
その後は『少年チャンピオン』に、
そのあとは『少年ジャンプ』に……と。
新しい号が出れば、
必ず私の家まで届けてくれていました。

それで私はオジサンたちと仲良くなったのですが、
私の家はずっと共働きのような家。
親がいないときとか、
あるいはいじめられっ子でしたから、
仲間外れになっているときなど、
学校帰りにサツマヤさんに寄り、それから夕方まで、
ずっと本屋さんで過ごすことが
結構あったんです。

本屋さんも寛容で、1日中、小さなお店の隅っこで、
小さな子供が立ち読みしているのを
ずっと見守ってくださいました。
お菓子なんかもくれたりして……(笑)

残念ながら私が社会人になるころには、
もう本屋さんはなくなっており、
「僕が書いた本だよ」なんて、
自著を置いてもらうことは不可能になっていました。
ずっと前に3人とも、
亡くなったということを聞いています。

でも、ああいう本屋さんが近所にあったというのは、
私の現在にも大きく関わっているんでしょうね。
幸せだったのだな〜と思います。

最近は、全国で「書店を盛り上げよう」という
機運が高まっており、有名な作家さんが店長になって、
お店を運営するようなところも出てきています。

残念ながら私にそんな集客力はないけれど、
読者たちに寄り添い、
そこに行けば、必ず本を愛する仲間がいて、
コミュニケーションもできるような
コミュニティ型の本屋さん。

それで取次さんや版元さんから本を卸すだけでなく、
「この本、自分が書いたんです」と、
持ってくる仲間たちの本を宣伝し、
支え合えるような本屋さん。

いろんな情報基地になれるような本屋さんが、
創れるならいいですよね。
最近は私のささやかな夢にもなりました。

でも、果たしてどんな努力をしたらいいやら……(笑)
まあ、お金がなきゃ、どうしようもないのかもしれませんが。

ともあれ賛同してくれる方、アドバイスをいただける方、
夏川に気軽に声をかけてもらえばと思っています!!

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