この古典で、執筆とは闘いであることを学んだ……

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こちら、今回紹介する本は、
中公新書の『史記』というもの。

新書でありながら、じつは1963年の復刻。
著者は80年代まで活躍した貝塚茂樹さんですが、
いくら古典である『史記』の研究書とはいえ、
学問的にはたぶん、
今は相当に新しくなっているだろう。

それであえて、この令和の時代に復刻するのは、
それだけ多くの人に読まれた
「名著」であるからなのでしょう。

名著の解説がまた名著になる……。
古典に携わっている私からすれば、
それは素晴らしいことに思えます。
そんな本が増えてほしいですね。

私はたぶん若いころに、
この解説本の『史記』を読んだのだろう。

その後に和訳されている
「史記」も読んだと思いますが、
歴史を学ぶことに私を引き摺り込み
きっかけにもなった本の1つだったでしょう。

それは『史記』の著者、司馬遷の仕事に、
凄まじいものを感じたから。

何より、司馬遼太郎さんが、
彼に影響を受けたわけですが、
「宦官になる」という、
男性にとっては考えたくもない
過酷な罪を背負った方でした。

それも理由は理不尽で、
漢の国を守るため、
異民族である匈奴と必死に戦った友人・
李陵をかばっただけのこと。

彼は大軍に包囲されて投降したのですが、
時の皇帝は、
それを「臆病者」とけなすのですが、
司馬遷はそれを耐えられなかった。

だから弁護した結果、宦官にさせられたのですが、
司馬遷の闘いはそこから始まります。

歴史の中に登場する英雄たちの人生を
とにかく徹底的に描き、
本当の正義は何なのか?
どう生きることが、人間として理想なのか?

とにかく書いて書いて書きまくって、
明らかにしようとした書物が
『史記』だったわけです。
執念の大作ですね。

そんな歴史を描く歴史的偉業が、
紀元前1〜2世紀にあったことで
私は古代史に興味を持ったのですが、
2000年以上にわたり
大勢の人間に影響を与えて続けた本です。

どんな歴史が収められているかは、
ぜひ知っておきたいですね。

でも、今は1100円で
新書がほとんど単行本と変わらない
値段になっているのは悲しいですねぇ(涙)

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