最も弱さを自覚している人が、最も強い人

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「自分の技術にはまだ未熟なところも多いので、
技術を高め、
もっと面白い将棋を指せるようにしていきたい」

こちら、史上最年少で将棋における
7タイトルを獲得し、
史上最年少で「名人」と呼ばれる称号を獲得しました。
藤井聡太さんの言葉ですね。

「7冠」は、過去に達成したのは、
羽生善治九段のみ。
残るタイトルは「王座」というものだけ
……だそうですが、
これを獲得したら前代未聞です。

まあ、トーナメント戦でかなり難しいのですが、
期待はとてもかかりますよね。

いずれにしろ、8つあるタイトルのうち、
7つをすでに20歳の藤井名人が
とってしまっているわけです。

誰がどう見たって最強であり、
天才以外の何ものでもないのですが、
そんな人が自分を称して「未熟」と言っている……。

これ、凡人の私たちは
どう自分を評価しろというのか……なんて
思ってしまいますが(苦笑)、
実際、藤井名人の口から
「自慢する言葉」とか、
「奢る言葉」というのを聞いたことがないですよね。

それどころか強力なタイトルホルダーを破り、
劇的な勝利を遂げたあとでも、
この人はすぐ対局全体を振り返り、
ひたすら反省をしています。

興味があるのは、勝負そのものの内容だけで、
名誉とか栄光とか、
ほとんど関心がないようにすら見えてしまいますよね。

だからこそ、やはり
「強いんだな」とは感じます。
頂点に立つことも、タイトルを取ることも、
「強くなる」ための過程であり、
とことん強くなることに限界はない。

そこに面白さを見出している限り、
この方はどこまでも強くなるのだろうなと
感じてしまいます。

「『名人』という称号は江戸時代から続き、
その道で頂点に立つ人という意味合いもあるので
とても重いものだと思います」

なるほど、そもそも将棋における「名人」が、
そういう発想のもとにある。
私たちも何かを極めたいと思えば、
もっと高いところに目標を求めたいですね。

藤井名人の「これから」は、ますます楽しみです!

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