天神さまと古女郎さま

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甥の高校受験の日が近づいています。
そこで、ハタと思いついたのは、
「近くに天神坂という坂があったじゃないか」
ということです。

天神といえば、もちろん天神さまのことでしょう。
学問の神さま、菅原道真公ですね。

そういえば坂の入り口には神社があり、
商店街のお神輿なども保管されていたと思います。
ならばせっかくだからと、
叔父として神頼みに行ってみる。

手を合わせて、道真さん、よろしくお願いします……と。

で、見上げてみると衝撃です。
そこにあったのは
「古嘉老稲荷神社」という立派な文字。
違うじゃん!

そういえば「天神坂」の道標が坂の上にあったので、
見てみると、こうあります。
「その昔、坂の南に天神さまの祠があった……」

すると「今はない」ということで、この神社は別物なのか?
それにこの「古嘉老」って、
いったい何と読めばいいのだろう。

調べてわかったのは、
「こじゅうろう」と読むとのこと。
でも、その意味は?
意外ですが
「古女郎」(こじょろう)が転じたものだそうです。
天神が、女郎になる……?

実はこの「古女郎」は有名な妖怪らしく、
伝承によって
「古女郎タヌキ」になったり
「古女郎キツネ」になったりします。

長く生きているキツネの神さまですが、
ときどき美しい花魁の女性に化けて、
人間の町を見物するとのこと。

手厚くしてあげると、商売繁盛などの
恩恵を与えてくれるそうですね。

なるほど、文字通り「お稲荷さん」が
ここにやってきたということなのか。
すると学問の神さまはどこに行ったんだろう?

思うにお稲荷さんも、天神さまも、
日本にあるポピュラーな民間信仰の神さま。
古くからあった神様が、時代とともに
こうした神さまに置き換わっていった経緯があります。

ならば、ここに学問のことをお祈りしても、
なんとかなるのかもしれない……。

でも、天神さまもどこかにあるのだろうか?
突き止めてみたいですね。

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