みんなで力を合わせれば……

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画像、5月12日に大々的に発表されました。

私たちの地球は太陽系に属し、
その太陽系は、同じような多数の恒星が群がる
巨大な「銀河系」に属しているのですが、
その「銀河系」は、何を中心にして回転しているか?

答えは「ブラックホール」なのですが、
今回はそれが初めて望遠鏡で観測され、
画像も撮影されました。

このオレンジ色のぼんやりしたものの中心が、
ブラックホールなんですね。
天体としては、
「いて座A*」という名がついています。
「エー・スター」と読むそうです。
ちょっと格好いい。

実際にこんなふうに見えるのかは、よくわかりません。
「電波望遠鏡」を使っているのですが、
そもそもブラックホールというのは、
あらゆるエネルギーを吸い込む。
宇宙空間上の穴のようなものです。

だから光も通さないため、
電波望遠鏡でも見えないのですが、
周りのガスはとらえることができる。

ガスに光を反射させてオレンジ色に輝かせたとき、
中心に光らない真っ黒な部分ができる。
これが「ブラックホール」になるわけです。

でも、理屈は簡単ですが、
はるか彼方のガスをとらえるには、
ほとんど地球サイズの望遠鏡が必要になるらしい。

それが今回の大きな成果、
「イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)」
というものなんです。

地球サイズの望遠鏡……。
まさかそんなものがあるわけがない。
でも実現したのは、
「世界各国の76機関」がそれぞれ範囲を決め、
共同で「仮想の電波望遠鏡」をつくり上げて
「皆で観測した」のが
今回のこの成果なんですね。

アメリカ、日本、中国、台湾、韓国、イギリス、
ドイツ、フランス、スペイン、オランダ、
カナダ、メキシコ。チリ、スウェーデン、タイなどなど。

理屈はよくわからないのですが、
みんなでやれば、何とかなる。
一方で戦争が起こっている現在に、
これはこれでスゴいことですよね。

人間が力を合わせれば、どれだけのことができるか。
こういう成果は象徴的なのではないか。

分断とか、ナショナリズムとか、新冷戦とか、
はっきり言って
「もう今どきじゃない」って気がします。
世の中を退行させてどうするんだろう。

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