水木しげるさんも愛した「幽霊の飴」

毎週配信メルマガ「賢者の会」通信はこちら

友人がわざわざ、
京都のお土産で送ってくださいました。
なかなかレアなもの。

「幽霊・子育て飴」
という一品です。

見たところ、四角いブロック上の
昔ながらの飴ですが、
この名前はインパクトありますよね。

同封の紙に由来が記されていました。

ときは江戸開幕前の1599年です。
「みなとや」という飴屋さんに、
毎夜必ず、飴を買いに来る婦人がいたそうです。

同じ頃、夜の墓場で
子供の泣き声が聞こえるという話がありました。
調べるとこの鳴き声、
数日前に亡くなった婦人の墓から聞こえてくる……。

そこで墓を掘り返すと、
亡くなった奥さんが産んだ赤ちゃんが
生きて発見されたというんですね。

赤ちゃんを保護したあとは。
夜中に飴を買いに来る婦人も消えてしまった。
そこで、婦人は幽霊となり、
この飴で子供を育てていたのだろう……と。

今も、その飴、あらゆる病気にも効く
万能の「子育て飴」として
売られているのだそうですね。
すると少なくとも420年以上売られている
伝統の飴ということになります。

ちなみにこの物語、
「幽霊飴」という落語にもなって
ずっと語られているとのこと。

そしてゲゲゲの鬼太郎がまだ
「墓場の鬼太郎」だったころ、
この話をアレンジした物語が
第一話の土台に使われているんですね。
水木さんも結構、この飴を頻繁に買っていたそうです。

墓場の鬼太郎の話は、
YouTubeで見ることができますが、
墓場からズボッと子供の手が出てきて、結構怖いですよ。
古典落語よりも、むしろ
スティーブン・キングを彷彿させます。

さらに墓場で発見された子供は、
8歳で出家し、
「霊鷲院日審上人」という
有名なお坊さんになったそうです。

いずれにしろ伝統の飴を後押しし、
各種エンターテイメントにつながる物語を残し、
仏教の普及にまで貢献したこちらの幽霊さん。
なかなか偉大な功績を成し遂げていますね。

関連記事

ページ上部へ戻る