手水の復活が意味するもの!

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こちらは東急田園都市線の
「池尻大橋駅」の近くにある、
「池尻稲荷神社」です。

ついでの用事で来た際、しばらくぶりに寄ってみれば、
「手水」が復活していました。

コロナ禍で多くは塞がれていた、神社の手水。
現在、感染の心配からまだ閉じているところと、
復活しているところと両方が混在している状況ですが、
ここでは「もう大丈夫と」解放されているわけです。
嬉しいことですね。

じつはこれ、非常に大きいことで、
この手水の水こそ
池尻稲荷の神社の核になる部分。
それ以上に、実はこの町の成り立ちにすら
大きく関わっているそうなんですね。

この水、じつは「薬水」の井戸とか、
「涸れずの井戸」と呼ばれています。

近くに目黒川が流れるこの地、
豊富な水量をもった湧水は昔から知られ、
民衆が飲み水を求めてやってくる場所になっていました。
なんでも飲めば「病気が治る」なんて
言われていたそうですね。

そしてこの神社が面しているのは、
246号線です。
青山通りにつながっている国道ですが、
もともとは「大山街道」と呼ばれ、
神奈川県の大山へ巡礼するための道。
「大山詣で」ということで、
多くの旅人が江戸から丹沢のほうを目指しました。

その途中に、格好の薬水をたたえる井戸がある。

「神の道を信じ勤め、
その病気の平穏を心に三度祈念し、
神の道の薬として飲みほせば、
薬力明神の力により
病気立ちどころに快癒す」
なんて言われ、
多くの旅人が寄る中継地となったわけです。

そこから池尻の町と、
現在の世田谷区が発展していったとか。

そういう根本の場所が復活したのですから、
これは非常に喜ばしいことなのでしょうね。
あまり意識はされてなそうだけど……(笑)

本来、疫病を治すはずのものが、
疫病によって封じられていた。
ようやく人の思いが疫病を克服してきた……と
言えるのかもしれません。

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