「英霊」にお参りする発想

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画像は、先の戦争で亡くなった
特攻兵たちを祀った「特攻観音」があります。
世田谷区の「世田谷観音」という場所ですね。
「世田谷山観音寺」というのが、
正式名称になります。

8月15日は終戦記念日!

世界を見れば、現在進行形で戦争は続いている。
私も『戦争論』という本を
現代語訳させていただきましたから、
ブログなどで戦争の問題について
さまざま考察してきました。

そうした考察も重要ですが。
何より私たちの国も先の戦争では
大勢の人々を失っているわけです。

今日の日は、その人たちが安らかでいられるよう、
素直に慰霊のお祈りを捧げる……というのが、
正しい姿勢なのかもしれません。

5月に発売されている武田勝彦さんの
人生を拓きたければ
「知覧の英霊」に学びなさい』(大和出版)
という本があります。

そこに面白いことが書いてあるのですが、
日本独特の「英霊」という発想です。

英霊とは戦争で亡くなった方の魂を
「神様」として祀った姿。
必ずしも太平洋戦争で戦った兵たちとは限りませんが、
多くは一般の兵隊さんになっています。

祀っている神社で有名なのは東京の
「靖国神社」ですが、
各都道府県にも「護国神社」は設けられています。
仏教ですが、観音様として英霊を祀っている世田谷観音も、
それに近いものがあるでしょう。

「神様」ということは、
要するに私たちが願い事をする存在なんです。
だから靖国神社では神前結婚式もするし、
恋愛成就とか、合格祈願とか、
ごく普通のお願いをしに、大勢の人が訪れています。

考えてみれば、78年前には「普通の人間」として
戦っていた人々が、
今はそれこそ神話上の神様と並んで、
人々の願い事を叶える役目を負っているわけです。
それって「無茶では?」という話になりますよね。

でも、よく考えれば、彼らの多くは、
私たちのおじいちゃんや、ひいおじいちゃんの
立場に当てはまる人たち。
生きていれば、その辺でお会いするかもしれません

当たり前のように本当は生きていた彼らが、
私たちの未来を願って、先の戦争では命を落とした……。

そんな人たちが現生の私たちの
幸せを願ってくれないわけがないではないか……と。
だからこそ「英霊」は「神様」になっている、
ということを著者の武田さんはおっしゃっているわけです。

ならば私たちがよりよく生きるためにも、
終戦記念日には彼らに
感謝の気持ちを表すのはどうでしょうか。

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