たまには「手書き」で文章を

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11月2日は、出版業をしている人間には
けっこう耳が痛い日。

「書道の日」とか「習字の日」
と呼ばれているそうです。
いい(11)文字(02)に
かけているんだそうです。

だから「書道をしよう」という話の前に、
最近、文字を書いたことって、
いつになるでしょうか?

ずっと編集や執筆をしている私でも、
いまや手書きで文字を書くことは
ほとんどありません。
執筆はキーボードだし、
ゲラですら今やPDFファイルで来ることが
多くなっています。

だから意識しないと「手書きをすること」は
ほとんどなくなってしまうのですが、
これは結構、問題なんです。

まず私の師匠だった脳科学者の先生は、
レポートも作文も原稿用紙に手書きで書くよう
指導していました。
今でも年配の作家さんやライターさんには多いのですが、
手で書いたほうが脳は刺激され、
アイデアが出やすいのだそうです。
それは科学的にもちゃんと検証されているんですね。

とはいえパソコン上で書くのが
「慣れ」になってしまうと、
じつは頭が働くこと自体は、
かなりカバーできそうです。

海外でもすでに古くから
作家はタイピングが当たり前ですから、
その辺は問題ないでしょう。

ただ日本語の場合、手書きを怠っていると、
かなりの割合で漢字を忘れるんです。

じつはこれ、作家業ではかなり問題で、
読みが正しくないと、
正しい変換の字が出てきません。

そして正確には何と読むんだっけ
……とやっていると、
執筆スピードがかなり落ちてしまうんです。
1つ単語を打つのに、何十分も調べることに
なったりしますからね。

ですから定期的に、
自分の漢字力はチェックしたほうがいい。
私はたまに次のような漢字が書けるか
チェックをします。

コーヒー……珈琲
レモン……檸檬
ユウウツ……憂鬱
チミモウリョウ……魑魅魍魎

一度覚えてしまうと忘れないものですが、
久しぶりなんで半分くらい忘れていた……。
少し漢字検定のドリルとかを、
やってみたほうがいいかも。

日本人は面倒だなと思いますが、
外国でもやはり格好良くサインできるかが、
一流の人間のステイタスになっています。

時代が変わるからこそ、
古き伝統も生かしている人が尊敬される。
その点からも文字を書く習慣は、
意識して継続しないといけないですね。

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