我々は決して戦争を「肯定」してはいけない

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「もし文明国と呼ばれるための条件が、
身の毛もよだつ戦争による勝利によって
与えられるものであるなら、私たちは喜んで
『野蛮な国』のままでいましょう。
私たちの国の芸術や理想に敬意が払われる日まで、
日本人は喜んで待つつもりです」

こちらは私が現代語訳した
岡倉天心さんの『茶の本』(致知出版社)より。

本書が書かれたのは明治時代の終わり頃ですが、
世界はまさに力に勝る国家が、
他国を侵略しながら競い合う「帝国主義」の時代を
迎えていました。
大陸に進出しつつあった日本も
その仲間に入ろうしている時期でした。

そんな「力が正義」の時代にあって、
あえて天心さんは、
敵同士が「茶」を飲み合って友好を目指す、
日本的な「和」の精神を説きました。

後進国とみなされていた日本でしたが、
「俺たちはお前らのように、
戦争で物事を解決する民族じゃないんだぞ」と。
堂々と列強国にうったえたわけです。

その主張は世界で絶賛されましたが、
結局、その後の歴史を見れば、
日本は天心さんが称賛した特長を
自ら捨ててしまったわけです。

今、ちょうど同じような分岐点にまた、
日本は立たされたのだろうか?

アメリカ、イスラエル、イラン……と、
交渉がまとまらなければ攻撃し、
攻撃を受けたら復讐し……と、
大変なことになっています。

プロパガンダ情報も拡散しているため、
正確なところがよくわかりませんが、
いずれにしろまた、
大勢の民間人が危険に晒されているのは
確かなことでしょうね。

アメリカも、イスラエルも、イランも、
いずれも「戦争」によって建国した国です。

イラン最古のアケメネス超ペルシャは、
紀元前6世紀に「アッシリア」という
古代帝国を滅ぼして生まれた国。

じつはそれによって
解放されたのがユダヤ人でしたが、
国を失ったのちのおよそ3000年後、
周辺民族を追い出す戦争で成立したのが
現在のイスラエルですね。

さらにいえば、アメリカだって
ヨーロッパ人が先住民を追い払い、
出身国であるイギリスと戦争した上で、
勝ち取った国。

ある意味で問題解決の手段として、
「戦争」が前提になっているのは、
伝統であるわけです。

日本が絶対にそうでないとは、
正直言えないところもあります。
建国の弥生時代の頃に、
戦争があったことは確か。
ただ、最終的に国が1つにまとまったのは、
「話し合い」によるものだったと言われています。

いずれにしろ孤立した島国でもあったため、
歴史の大半においては、
秀吉のような若干の例外を除けば、
戦乱の時代でも「和をもって解決」を
最優先にはしてきたわけです。

世界情勢は変わるし、
脅威があることはその通り。
けれども大原則となる考え方は、
やはり頭に刻み込んでおくべき。

ぜひこんな時代だから、
皆に読んでほしいですね。

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