「赤福」の仕事術

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ご近所さんにお土産でいただきました。
画像、伊勢の名物でお馴染み、
『赤福』ですね。

私が中学のとき、修学旅行は
伊勢を経由して京都でしたが、
やはりお土産は『赤福』でした。
日本で一番、定番化したお菓子のお土産と
いうことができるものでしょう。

この『赤福』がお土産の定番になったのは、
今から300以上も前。
1707年の江戸時代と
赤福のホームページにあります。

「赤福」とは、本来は商品名でなく、
これを売り出した伊勢のお餅屋さんの名前。
京都の茶人さんから、
「赤心慶福」という言葉をもらったことが
きっかけだそうです。

「赤心」とは「真心」のこと。
「1人のお客さんに真心をつくせば、みんなに幸福が訪れる」
という意味になるんじゃないかと思います。

その言葉のとおり、
江戸の平和が訪れたことで
「お伊勢参り」は
江戸町人にとって一度はチャレンジしたい
レジャーイベントになっていきます。

そして訪れたお客さんを
「赤心」を込めておもてなすことで、
だんだんとお菓子の魅力が
世の中に定着していったわけです。
最初はしょっぱい塩味のお餅だったようですね。

とはいえ、
このお菓子が全国的に有名になったのは
明治時代になってから。

明治天皇の皇后だった
昭憲皇太后が注文されたことで
大人気になったそうです。
「甘い餡を使ったお餅」という形態も
このときに生まれたそうです。

ということはほとんど、
昭憲皇太后がプロデュースしたようなものですが、
200年の味がこのときに一新され、
「皆が喜ぶ味」になっていったんですね。

伝統よりも、重んじるべきは、評判である。
「こっちがいい」と思ったら、
すすんで臨機応変に慣習を打ち破ってしまおう。
今も見習うべきビジネスの鉄則ですね。

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